転職を考えているけれど、一歩を踏み出せずに迷う方も多いのではないでしょうか。今後の方向性が決まっていないからこそ、転職エージェントに登録するのもためらう気持ちもあるでしょう。
実は、転職を迷うときに確認すべきポイントを押さえることで、自分にとって最適な選択が見えてきます。
当記事では、転職を迷う理由を5つに分けて解説し、自分らしいキャリアを見つけるための具体的な方法をご紹介します。理想のキャリアを考えるヒントが欲しい方は、ぜひご覧ください。
転職を迷う5つの理由とは?

転職したいけど迷うのには、いくつかの共通する理由があります。転職を迷う理由は以下の通りです。
転職したいけど迷う理由にどれか1つでも当てはまるなら、まずは迷っている原因を可視化することから始めてみましょう。
新しい環境への不安があるから
転職には少なからず不安がつきものです。
新しい仕事や人間関係など、慣れない環境にうまく馴染めるか、また失敗しないかと不安になってしまうのは当然のことです。
現職に大きな不満があるわけではない場合、変化によって今より悪くなるリスクもあるでしょう。
転職に迷う時は、今ある不安を一度書き出してみましょう。不安には正体があり、言語化すれば対策可能なことと想像上の心配に分けることができます。
新しい環境への不安がある方の判断基準
- どんなことに不安を感じていますか?
- その不安は、実際の経験からくるものですか?
- 対策できそうなことがあるとしたら?
- それでも不安な気持ちが残るとしたら?
家族や友人の意見を鵜呑みにしてしまうから
家族や友人に相談すると、転職しない方が良いという意見をもらうことがあるでしょう。
やめないほうがいい・今のままが安定という言葉を聞いているうちに、自分の気持ちよりも周りの期待に合わせてしまうことがあります。
しかし、人生を歩むのは他の誰でもなく、あなた自身です。相談は大切ですが、意見を鵜呑みにする前に「自分はどうしたいのか」を問い直してみましょう。
自分の気持ちを聞く質問
- 転職について、誰にどんなことを言われましたか?
- その意見に納得していますか?違和感は?
- 「わたしは本当はどうしたい?」
- 決断するとき、どのくらい自分の気持ちを大事にしたいですか?
不満が大きいわけではないから
今の職場に対して大きな不満ない方は、このままでいいのか・でも何かが違う気もするというぼんやりとした違和感にモヤモヤしてしまうことがあります。
人は不満が明確なほど、行動を起こしやすいと言われています。一方、じわじわと心が削れていく違和感は、自分でも気づきにくいのが特徴です。
日々の中で感じるなんとなくしんどい・楽しくないなどの感覚を記録することで、転職すべき理由が少しずつ見えてくることがあります。
現職を続けるべきか・転職すべきかの質問
- 今の仕事をこのままあと1年続けたら?
- 転職したいと思うとき、心の中でどんな言葉が浮かんでる?
- 理想の働き方を1つ挙げるとしたら?
- その理想、今の職場で叶いそう?
仕事とプライベートのバランスが崩れる可能性があるから
転職すると働き方や勤務時間が変わり、ワークライフバランスが崩れるという不安も転職を迷う大きな要因のひとつです。
プライベートを大切にしたい20代の女性や、結婚や出産などのライフイベントを意識している方にとっては、条件の良さややりがいだけでは決断できないこともあるでしょう。
仕事とプライベートのバランスが大切な方は、働き方において大切にしたい価値観を言語化しておくことが重要です。
ワークライフバランスを考える質問
- 1日の理想スケジュール(起床〜就寝まで)
- 絶対に譲れない時間/価値観は?
- 現職・転職先でこのバランスは叶いそう?
自分に合う仕事や働き方がわからないから
そもそもどんな仕事が合っているのか・何をしたいのかがわからないままでは、転職しようにも方向が定まりません。
やりたいことがない、向いていることがわからない、転職してもまた同じことで悩みそうという思いがあると、今じゃなくてもいいかもと判断が先送りになってしまいます。
この迷いを解消するためには、自己理解から始めることが大切です。
転職を迷うときに確認すべきポイント

転職を迷うとき、多くの人が答えのない思考に陥ってしまいます。
そんなときに大切なのは、軸をもって自分と向き合うことです。ここでは、判断のヒントになる5つの視点をご紹介します。
転職先に求める条件が明確になっているか
今の会社を辞めたいという気持ちがあっても、次にどんな会社で、どう働きたいかが言語化できていないと、転職活動は迷走してしまいます。
まずは、以下のような視点で自分が大切にしたい条件を整理してみましょう。
自分が大切にしたい条件の整理
- 勤務時間・休日・働き方(例:土日休み・残業なし・リモート可)
- 人間関係(例:穏やかな雰囲気・上下関係が厳しくない)
- やりがい・仕事内容(例:誰かの役に立つ・自分のスキルが活かせる)
キャリアプランを描けているか
この先どうなりたいかが少しでも見えている人は、判断にブレが出にくくなります。
まだ漠然としていても、今の延長線上に叶えたい未来があるかどうかを考えることは大切です。
キャリアプランを描く質問
- 3年後、どんな自分でいたい?
- どんなスキル・働き方・生活を目指してる?
- そのために、今の会社で十分だと思える?
今の会社でやりたいことが叶えられないか
会社をやめたいと考えるのは仕方のないことですが、退職の前に、今の会社の中でできることを一度見直してみましょう。
現職の可能性を探す質問
- 異動や配置転換で環境を変えられないか
- 上司や同僚に相談できることはないか
- 自分の工夫で改善できそうなことはないか
もし今の会社で続けたい気持ちもあるなら、すぐに辞めるのではなく、改善の余地があるかを見極めてからでも遅くはありません。
転職活動をしないデメリットはあるか
「辞めないこと=安全で正解」ではありません。実は、転職活動をしないことで起きる見えないデメリットもあります。
転職活動をしないデメリット
- 時間だけが過ぎ、スキルアップのチャンスを逃す
- 心身のストレスが蓄積していく
- 他の選択肢を知らないまま我慢を続けてしまう
このままで大丈夫かなと感じているなら、行動しないことのリスクにも目を向けてみましょう。
今あるメリットを捨てても、得たいものがあるか
最後に考えたいのは、手放すものと得たいもののバランスです。
今の職場にある安定・人間関係・勤務地を手放してでも、叶えたい理想は何ですか?
「それでも変えたい」と思えるほどの違和感や理想があるなら、それは自分が大切にしている価値観の現れかもしれません。
転職したほうが良い可能性が高い人の特徴3選

転職活動をすべきか否かに正解はありませんが、状況によっては、早めに動いたほうがいいケースもあります。
ここでは、転職を前向きに検討したほうがいい可能性が高い人の特徴を3つご紹介します。
上記に当てはまる方は、具体的なアクションを考えるタイミングかもしれません。
経営難に陥っている企業で働いている人
会社の業績や財務状況に不安があるときは、なるべく早めの判断が重要です。
倒産やリストラといった事態に巻き込まれる前に、次の環境を探し始めることが、将来の安心につながります。
経営状態を判断する質問
- ボーナスや昇給が止まっている
- 明らかに仕事が減ってきている
- 上層部の離職が続いている
こうした変化が続いている場合、転職活動を始めることで、選択肢の幅を確保できます。
現職では理想のキャリアプランを実現できない人
やりたいことがあるのに社内に機会がない、希望のポジションに挑戦できる見込みがない状況が続くと、モチベーションが保てなくなってしまいます。
理想のキャリアを実現できない可能性がある会社
- 上司との面談で希望を伝えても変化がない
- 評価制度が不透明で昇進の道筋が見えない
- 自分の強みが発揮できる業務が任されない
キャリアは、待っていれば誰かがつくってくれるものではありません。ここでは叶わないと確信が持てたなら、外に目を向ける選択も前向きな一歩です。
転職しないと不満や不安が解決しない人
やめたい理由が明確で、それが現職では解消できないと感じているなら、転職を視野に入れるタイミングかもしれません。
会社をやめたい明確な理由
- 上司との関係がつらい
- 心身の不調を感じるようになった
- 会社の方針や価値観にどうしても違和感がある
改善の余地がなく、これ以上ガマンし続けることが自分らしい働き方を遠ざけてしまうとしたら、新しい環境に一歩踏み出すことも大切です。
慎重に判断すべき!転職をやめたほうがいい人の特徴

転職はタイミングを間違えると、こんなはずじゃなかったと後悔することもあります。そのため、焦って動く前に、今すぐ転職すべき状態なのかを見極めることがとても大切です。
ここでは、転職を一度立ち止まって考えたほうがいい人の特徴を3つご紹介します。
現職で成長する機会がある人
今の会社や職場に、スキルアップや経験のチャンスがある状態なら、すぐに転職を考えるのは少し早いかもしれません。
成長機会のある環境の特徴
- 配属や業務内容が変わったばかり
- 上司や同僚との関係性が改善してきている
- 新しい仕事やプロジェクトに関われる予定がある
- 社内での評価が高まりつつある
上記のような環境にいる場合は、環境が整いつつある途中段階の可能性もあります。
大きな機会を手放してしまう前に、今の会社でできることは本当にないか?という視点で、自分の可能性を見直してみましょう。
転職の目的が定まっていない人
なんとなく転職したい気がする・今の会社がつまらない気がするという漠然とした感覚が出てきたときこそ、立ち止まってみるタイミングです。
転職の目的が決まっていない方の特徴
- 転職活動を始めてみたものの、求人にピンとこない
- 応募しても面接でうまく自分の志望理由を伝えられない
- 自分に合う職種や働き方がよくわからない
上記の状態は、キャリアの目的や軸がまだ整理できていない状態かもしれません。そのまま転職を進めてしまうと、何のためにやめたんだっけ?と後悔する可能性もあります。
まずは、転職したい理由・やりたい仕事・大切にしたい価値観などをじっくり振り返ってみましょう。
転職しないとライフプランが変わりそうな方
転職は、キャリアだけでなく生活全体に影響するものです。結婚・出産・引越し・家族の事情など、大きなライフイベントが控えている場合は、転職のタイミングに注意が必要です。
転職しないとライフプランが変わる方の特徴
- 働き方や収入を今後見直す必要がある
- パートナーや家族との生活に変化がありそう
- 生活スタイルがまだ安定していない
上記のような状況の場合は、まず働き方をどう整えるかから考えることが優先になる可能性があります。
自分らしいキャリアを見つける方法を解説

転職に迷う場合は、自分がどんな人生を歩みたいかを見つめることが大切です。
誰かに言われたキャリアや、世の中の正解のような選択ではなく、自分にとって納得できるキャリアを築いていきましょう。
ここでは、自分らしいキャリアを見つけるための4つのステップをご紹介します。
自己分析を行う
自分のキャリアを見直すとき、最初に必要なのは自分を知ることです。
何にやりがいを感じるのか、どんな職場環境にストレスを感じるのかなど、過去の経験をもとに自己分析をすることで、自分がどんな働き方に向いているかが見えてきます。
自己分析の内容
- 好きだった仕事・自然と続いたこと
- 合わなかった業務・疲れやすかった人間関係
- 続けたいと感じる理由、辞めたいと思った理由
このような感情の振り返りは、キャリアの方向性を考えるうえでとても重要です。
理想のキャリアプランを描く
自分のことが見えてきたら、これからどうなりたいかを描いてみましょう。すぐに明確な目標が浮かばなくても大丈夫です。
まずは、理想の1日の過ごし方や、どんな気持ちで仕事をしたいかなど、生活のイメージから逆算して考えるのもおすすめです。
理想のキャリアプランを描く質問
- 朝、焦らずに支度できる働き方は?
- 自分の意見を言いやすい職場の雰囲気は?
- プライベートとのバランスがとれる労働時間は?
上記の視点から、こんな働き方をしたいという方向性を持つことが、職種や求人選びにも影響していきます。
エージェントに登録する
転職の方向性が定まってきたら、実際にどんな求人があるのかをリサーチするのも大切です。たとえば、転職エージェントを活用すれば以下のような情報が手に入ります。
転職エージェントから得られる情報
- 自分のスキルや経験で応募できる職種・業界
- 年収や労働条件の相場
- 書類・面接で求められるポイント
ただし、転職エージェントに紹介された求人に流されないよう注意が必要です。
自分に合うかどうかを判断する軸がある状態で活用することが、納得感のある転職活動につながります。
キャリアコーチに相談する
転職に迷う気持ちが抜けず、1人ではどうしたらいいか分からないという方は、第三者のサポートを受けるのもひとつの選択肢です。
キャリアコーチとの対話では、自分の気持ちや本音が少しずつ言葉になっていきます。自分の本音を話すことで思考が整理され、何を大切にしたいのかが見えてくることも多いです。
LadyCarryでは、単なる転職支援ではなく、「自分らしい働き方とは何か」を一緒に見つけることを大切にしています。
転職する・しないを急いで決めるのではなく、その前に“自分にとっての最適”を考える時間を持ちたい方にこそ、おすすめです。
1人で迷うならキャリアコーチングがおすすめ

転職に迷う・自分に合った仕事は何か考えれば考えるほど、余計にわからなくなってしまうこともありますよね。
しかし、それはあなたが「ちゃんと納得して選びたい」と思っているからこそです。転職に迷うのは、真剣に人生と向き合っている証です。
とはいえ、すべてをひとりで整理しようとすると、時間もエネルギーもたくさんかかってしまいます。そんなときは、誰かと一緒に考える時間を持ってみませんか?
LadyCarryの体験レッスンでは、転職の有無に関係なく、わたしはどう働きたいのか・何を大切にしたいのかといった本音を丁寧に引き出しながら、理想のキャリアや人生の方向性を一緒に見つけていきます。
- 今の働き方に漠然とした不安がある
- 自分に向いている仕事がわからない
- 判断の軸がブレてしまい、決めきれない
- 周りの目や情報に流されて、選べなくなっている
そんなときこそ、キャリアコーチが寄り添うことで、自分の中にある答えに気づけることがあります。
自分の道を、自分で選びたいと思ったときが、動き出すタイミングです。迷いの中にいるあなたの気持ちに、そっと寄り添える時間を用意しています。
キャリアコーチ・キャリアアドバイザー。これまでに300人以上のキャリア相談に携わる。新卒で大手生命保険に入社後、営業や人材開発を行う。Gallup認定ストレングスコーチとしても活動し、強みを活かしたコーチングに従事。20〜30代女性が「自分らしさを仕事に変える」ための支援に特化。
コメント