「同年代はキャリアを積んでいるのに、自分は何者にもなれていない」「何者かになりたいけど、何になりたいのかはわからない」。SNSを見るたびに、そんな焦りを感じていませんか。
「何者にもなれない」と感じるのは、能力が足りないからではなく、目指す「何者」の中身がまだ言葉になっていないからかもしれません。何者かになりたい焦りは、焦りの元(周りやSNSとの比較・肩書きや実績・やりたいことがない・今の自分を認められない)を分けて、自分にとっての「何者」を言葉にすると、今の仕事で育てられることや小さく試すことが見えてきます。何者かになりたい気持ちは、それ自体が悪いものではありません。
この記事では、今の仕事や将来にモヤモヤしている20〜30代の働く女性に向けて、何者かになりたい心理、焦りの元を分ける4つのタイプ、自分にとっての「何者」を見つける4ステップを紹介します。LadyMapを運営する女性向けキャリアコーチング「LadyCarry」の卒業生で、周りと比べて落ち込んでいた2人の例もあわせて紹介します。
- 何者かになりたい気持ちは悪くない。焦りの元が「周りやSNSとの比較・肩書きや実績・やりたいことがない・今の自分を認められない」のどれに当たるか(重なってもOK)を見分ける
- 「誰に、どんなふうに役立っていたいか」から、自分にとっての「何者」を言葉にする
- いきなり大きく変えず、今の仕事で育てられることを探し、小さく試すところから始める

「自分にはどんな強みがあって、どんな働き方が向いているんだろう」と感じている方は、LadyCarryの適職診断で今の自分の傾向をのぞいてみませんか?いくつかの質問に答えるだけで、あなたの強みや価値観、働き方の傾向から、向いている仕事の方向性を整理できます。
「何者かになりたい」とは?焦るのはおかしくない

「何者かになりたい」とは、周りから認められる肩書きや実績、「これが自分だ」と言える何かを持ちたいという気持ちのことです。「今のままの自分では足りない」という焦りとセットで感じる人もいます。
何者かになりたい心理の奥にあるもの
何者かになりたい気持ちの奥には、「自分らしく生きたい」「誰かの役に立ちたい」という前向きな願いがあることも少なくありません。ただ、その願いがはっきり言葉になっていないと、「何者か」の中身がわからないまま、焦りだけが大きくなってしまいます。
「何者かにならなきゃ」と自分を追い込む必要はありませんし、「何者にもならなくていい」と無理に気持ちを打ち消す必要もありません。まずは、自分が何に焦っているのかを知るところから始めましょう。
何者にもなれないと20代・30代で焦りやすいのはなぜ?
20代・30代は、仕事の経験が少しずつ積み重なる一方で、周りとの違いも目に入りやすい時期です。20代は、仕事にまだ自信が持てない中で、同期の転職や異動、SNSで活躍する同年代が目に入りやすくなります。30代は、昇進や結婚・出産などのライフイベントも重なり、比べる対象が増えやすくなります。どちらも、「自分だけ取り残されている」と感じやすい場面が多いのです。
SNSで同年代の活躍を見たとき
転職や昇進の話を聞いたとき
年齢の節目が近づいたとき
自分のペースでできたことに目を向けたとき
誰かに感謝されたことを思い出したとき
大切にしたいことが言葉になったとき
焦りの元を分ける:何者かになりたい焦りの4つのタイプ

何者かになりたい焦りは、「周りやSNSとの比較」「肩書きや実績」「やりたいことがない」「今の自分を認められない」の4つに分けると、何から手をつければいいかが見えやすくなります。当てはまるものは1つでも、いくつか重なっていてもかまいません。
周りやSNSと比べてしまう
同年代や友人、SNSで活躍している人と自分を比べて落ち込むタイプです(焦りの元:周りやSNSとの比較)。比べている相手の「どこ」がうらやましいのかを書き出すと、自分が本当に欲しいものが見えてきます。うらやましい部分が「自由な働き方」なのか「好きなことを仕事にしていること」なのかで、目指す方向は変わります。周りの目が気になりやすい方は、他人軸から自分軸に変える方法も参考にしてみてください。
肩書きや実績がほしい
「役職」「資格」「〇〇さんといえばこれ」と言える実績がほしいタイプです(焦りの元:肩書きや実績)。肩書きがほしいときは、その肩書きを持つことで「どんな気持ちになりたいのか」まで考えてみましょう。「自信を持ちたい」「頼られたい」など、肩書きの先にある気持ちがわかると、肩書き以外の方法も見えてきます。
やりたいことが見つからない
何者かになりたいのに、何になりたいのかがわからないタイプです(焦りの元:やりたいことがない)。やりたいことがわからないときは、「何になるか」より先に、「どんなときに充実していたか」をふり返ってみましょう。目標がなくても働き方を選ぶ方法は、目標がないときの仕事と働き方の選び方で紹介しています。本を使ってやりたいことを考えたい方は、目的別に選ぶ自己分析の本も参考にしてみてください。
今の自分を認められない
「自分には何もない」「取り柄がない」と感じて、今の自分を認められないタイプです(焦りの元:今の自分を認められない)。何もないと感じているときほど、自分の強みは「当たり前にできていること」の中に隠れていることがあります。自分の強みがわからないときの見つけ方で、強みの一覧を紹介しています。
| 焦りの元 | 心の中の声 | まず試したいこと |
|---|---|---|
| 周りやSNSとの比較 | あの人に比べて自分は… | うらやましい「部分」を書き出す |
| 肩書きや実績 | 何か持っていないと不安 | 肩書きの先にある気持ちを考える |
| やりたいことがない | 何になりたいかわからない | 充実していたときをふり返る |
| 今の自分を認められない | 自分には何もない | 当たり前にできていることを探す |
当てはまる焦りの元がわかったら、表の「まず試したいこと」を、次の4ステップのSTEP2で「何者」を言葉にするときのヒントにしてください。
どの焦りの元にもピンとこないときは、自分の強みや向いている方向性を知るところから始めるのもひとつの方法です。LadyCarryの適職診断で、今の自分の傾向を手がかりとしてのぞいてみてください。
自分にとっての「何者」を見つける4ステップ

自分にとっての「何者」は、①焦った場面を書き出す→②「何者」を言葉にする→③今の仕事で育てられることを探す→④小さく試す、の4ステップで見つけていきましょう。いきなり転職や大きな挑戦をするより、言葉にしてから小さく動くほうが、自分に合う「何者」に近づきやすくなります。
いつ、誰と比べて、何に焦ったのかを書き出します。
「誰に、どんなふうに役立っていたいか」を一文にします。
言葉にした「何者」に近いことを、今の仕事の中から探します。
学び・副業・社内で新しい仕事に手を挙げるなど、小さく試せることを1つ選びます。
STEP1:焦った場面を書き出す
まずは、「何者かになりたい」と焦った場面を、いつ・誰と比べて・何に焦ったのかに分けて書き出しましょう。焦りは頭の中にあるうちは大きく感じますが、書き出してみると、焦るきっかけに共通点があることに気づけます。
たとえば「友人が転職して楽しそうに働いている投稿を見たとき」「後輩が先に昇進したとき」のように、具体的な場面で書くのがコツです。書き出したら、前の表のどの焦りの元に当たるかも書き添えておきましょう。
STEP2:自分にとっての「何者」を言葉にする
次に、「誰に、どんなふうに役立っていたいか」「どんな状態で働いていたいか」を一文にして、自分にとっての「何者」を言葉にしましょう。「どんなことにずっと関心が続いているか」も手がかりになります。周りが決めた肩書きより、自分が大切にしたいこと(価値観)から考えるのがポイントです。
「マネージャーになる」
「資格を取る」
「フォロワーを増やす」
「チームの人が相談しやすい存在でいたい」
「得意なことで、誰かの毎日を少し楽にしたい」
「無理をせず、等身大で働いていたい」
自分が大切にしたいことがわからないときは、仕事の価値観の見つけ方のワークも参考にしてみてください。
STEP3:今の仕事で育てられることを探す
言葉にした「何者」に近いことが、今の仕事の中にないかを探してみましょう。「何者か」になるために、今の仕事をすぐに手放す必要はありません。今の仕事の中で「誰かに頼られたこと」「感謝されたこと」を思い出すと、すでに育ち始めている部分が見つかることがあります。
今の仕事の中にまったく見つからないときは、社内の別の仕事や、働き方そのものを見直すことも考えてみましょう。
STEP4:小さく試す
「何者」に近づくために、学び・副業・社内で新しい仕事に手を挙げるなど、小さく試せることを1つ選んで始めてみましょう。大きく変える前に小さく試すと、「思っていたのと違った」ときも、すぐに方向を変えられます。
「何者かにならなきゃ」と焦って、資格や副業をいくつも同時に始めるのは注意が必要です。1つずつ試して、自分の「何者」に近づいているかを確かめながら進めましょう。
卒業生の例:「何もない」「周りの評価が気になる」から自分の言葉を見つけた2人

ここでは、LadyCarryの卒業生で、周りと比べて落ち込んでいたところから、自分にとって大切なことを言葉にした2人の例を紹介します。
「自分には何もない」と感じていたHさん
栄養士のHさんは、受講前は周りと比べて「自分には何もない」と感じ、ひとつでも自分だけの武器を持ちたいと思っていたそうです。「自分には何もない」という言葉は、表の「今の自分を認められない」の心の声に近いものです。「自分だけの武器を持ちたい」という気持ちには、肩書きや実績を求める面も重なっていました。
LadyCarryの自己分析で、ずっと変わらず関心があるのは「食とスポーツ」だとわかり、夢のように思っていたスポーツ栄養を、本気で目指す目標に変えました。Hさんは、自分を好きになれたとまではいかなくても、「今の自分も全然悪くない」と思えるようになったと話しています。この記事の4ステップでいえば、ずっと変わらない関心を言葉にしたのは、STEP2に当たります。
Hさんのお話は、インタビュー記事で詳しく紹介しています。

周りと比べて落ち込み、人の評価を気にしていたKさん
SEとして働くKさんは、受講前、周りと比べて勝手に落ち込んだり、人からの評価や世間体を気にして選択したりしていたといいます。焦りの元でいえば、表の「周りやSNSとの比較」のうち、周りとの比較に当たります。
LadyCarryで人生をふり返るワークに取り組み、自分が充実するために大切な価値観は「受容」と「余裕」だとわかりました。学生のキャリアを支える仕事を目指して転職活動を進めましたが、仕事内容ばかり見て、転職先で自分がどういう状態でいたいかを無視していたことに気づき、等身大の自分でいられるかで選びたいと考えて、選考を辞退したそうです。STEP2の例にある「無理をせず、等身大で働いていたい」に近い考え方です。今は会社でも本音を言えるようになり、以前なら言えなかった異動の希望も伝えられたと話しています。価値観を言葉にしたのはSTEP2、転職ではなく今の会社で異動の希望を伝えたのは、STEP3で触れた、社内の別の仕事を考える動きに近いものです。
Kさんのお話は、インタビュー記事で詳しく紹介しています。

一人で「何者」を言葉にしにくいときは

自分にとっての「何者」を言葉にするのは、一人だと思い込みや周りの声に引っ張られやすく、むずかしく感じることもあります。焦っているときほど、「こうあるべき」という考えが強くなり、自分の本音が見えにくくなるからです。
LadyCarryの無料オンラインセミナーでは、自己理解をこれからの仕事選びにつなげる考え方を紹介しています。ワークシートつきなので、セミナーのあとも自分のペースで考えを進められます。周りと比べる焦りから離れて、自分の軸で働き方を選びたい方は、まずはセミナーをのぞいてみてください。
- 画面オフ・マイクオフで参加できる:自宅から周りを気にせず、リラックスして聞けます
- 自分軸を見つける自己分析のコツ:今のモヤモヤを分けて、自分の判断基準を組み立てる考え方を学べます
- オリジナルワークシートつき:セミナーのあとも、自分のペースで考えを進められます
「やりたいことがまだ決まっていない」という段階でも大丈夫です。実際に、LadyCarryの1対1の個別相談に申し込んだ方の約43%は、まだ求人に応募もしていない“モヤモヤ段階”からのスタートでした。受講後の担当コーチへの満足度は99.6%です。
※LadyCarry 個別相談(無料カウンセリング・パーソナルセッション)申込フォームより集計(2025年2月〜2026年9月/実人数4,108名)、LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。担当コーチの満足度は「5:大変満足」「4:満足」と回答した割合
よくある質問
- 何者かになりたいと思うのは、悪いことですか?
-
悪いことではありません。何者かになりたい気持ちの奥には、「自分らしく生きたい」「誰かの役に立ちたい」という前向きな願いがあることもあります。焦りの元を分けて、自分にとっての「何者」を言葉にするところから始めてみましょう。
- 20代で何者にもなれていないと焦るのは、早すぎますか?
-
早すぎることはなく、焦る気持ち自体は自然なものです。周りと比べて決めつける前に、STEP1で焦った場面を書き出し、どの焦りの元に当たるかを見てみましょう。
- 30代で何者にもなれていないのは、もう遅いですか?
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遅いと決めつけなくて大丈夫です。周りと同じ肩書きや実績を目指すより、自分が大切にしたいことから「何者」を言葉にして、今の仕事で育てられることや、小さく試せることを探してみましょう。
- 何者かになるには、資格や副業を始めたほうがいいですか?
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資格や副業は、自分にとっての「何者」に近づく方法の1つです。焦っていくつも始めるより、先に「誰に、どんなふうに役立っていたいか」を言葉にして、それに合うものを1つ選んで小さく試すのがおすすめです。
まとめ

何者かになりたい焦りは、焦りの元を分けて、自分にとっての「何者」を言葉にすると、次の一歩が見えてきます。
周りから見てわかりやすい「何者」でなくても、自分が大切にしたいことを言葉にして働けている人は、それだけで自分らしい「何者」に近づいています。まずはSTEP1の「焦った場面を書き出す」ところから始めてみましょう。
自分を知る方法をもっと知りたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。

キャリアコーチ・キャリアアドバイザー。LadyCarry認定コーチ。これまでに300人以上のキャリア相談に携わる。Gallup認定ストレングスコーチの資格を保有し、強みを活かしたコーチングにも従事。20〜30代女性が「自分らしさを仕事に変える」ための支援に特化。


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