「このままの働き方でいいのかな」と思ったとき、キャリアや働き方の本を手に取る人は多いはずです。ただ、本屋さんやネットには本がたくさんあって、「どれを読めばいいのかわからない」「読んでも何も変わらなかった」という声もよく聞きます。
キャリアの本は、「長く働く人生」「ライフイベントとの両立」「転職するか」「自分に合う働き方」のうち、今いちばん迷っていることで選ぶと、読んで終わりにしにくくなります。
この記事では、働き方に迷う20代・30代の女性に向けて、悩み別におすすめのキャリアの本4冊と、読んだ内容をこれからの働き方につなげる4ステップを紹介します。本と自己理解を組み合わせて考えたLadyCarry卒業生の例もあわせてまとめました。
- キャリアの本は「今いちばん迷っていること」で1冊選ぶ
- 悩み別のおすすめは『LIFE SHIFT』『LEAN IN』『転職の思考法』『キャリア・アンカー』の4冊
- 読んだら「今の自分・ありたい姿・次の一歩」を1枚に書いて、行動を1つ決める

「本を読む前に、自分がどんな働き方に向いているのか知っておきたい」という方は、まずLadyCarryの適職診断で今の自分の傾向をのぞいてみませんか?
いくつかの質問に答えるだけで、あなたの強みや価値観、働き方の傾向から、向いている仕事の方向性を整理できます。どの本から読むかを決める手がかりとして活用してみてください。
キャリア本は「今いちばん迷っていること」で選ぶ

キャリアの本を選ぶときは、「有名だから」「ランキング上位だから」ではなく、今の自分がいちばん知りたいことに答えてくれるかで選びましょう。同じ本でも、悩みに合っていれば読み方が変わります。
悩み別の選び方は4つ
働き方に迷う女性の悩みは、大きく次の4つに分けられます。自分の悩みに近いものから1冊選んでみましょう。
| 今いちばん迷っていること | おすすめの本 | 読んだ後に書くこと |
|---|---|---|
| 長く働く人生をどう考えればいいか | 『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』 | お金以外に、これから育てたいもの(スキル・人間関係・健康など) |
| 仕事とライフイベントを両立できるか | 『LEAN IN(リーン・イン)』 | 今の自分にとって、譲れないことと手放せること |
| 今の会社に残るか、転職するか | 『転職の思考法』 | 残る理由と、転職する理由 |
| 自分に合う働き方の軸がわからない | 『キャリア・アンカー』 | 満足できた経験・嫌だった環境から、手放したくない軸 |
最初の1冊は、表の左の列で「いちばん近い」と感じた悩みから選べば十分です。自分の強みややりたいことを知りたい場合は、自己分析の本の選び方から読むのもおすすめです。
本を選ぶ前に「いちばん知りたいこと」を1つ決める
本を開く前に、「この本で何を知りたいか」を1行だけ書いておきましょう。たとえば「30代で転職するか、今の会社に残るかを決める考え方を知りたい」のように書きます。知りたいことが決まっていると、本の中から自分に必要なところが見つけやすくなります。
「いい話だった」で終わり、数日たつと内容を忘れてしまう。
線を引いたところが多すぎて、何が自分に大事だったのかわからない。
答えに関係するところに目がとまり、自分の場合に置きかえて読める。
読み終えたあとに、何を書き出せばいいかがはっきりする。
問いを持って読むことが、読んで終わらせないための最初の一歩です。
働き方に迷う女性におすすめのキャリア本4選

ここでは、4つの悩みに合わせて1冊ずつ紹介します。どれも、読んだあとに自分のことを考えるきっかけになる本です。本の内容は出版社などの紹介をもとに、ポイントだけをまとめています。
1. 長く働く人生を考えたい:『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』
『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著、池村千秋訳/東洋経済新報社/2016年)は、人生が長くなる時代の働き方や学び方を考える本です。「教育→仕事→引退」の3つの段階で生きる人生が当たり前ではなくなると指摘し、お金だけでなく、スキルや人間関係、健康といったお金以外の資産を育てることの大切さを伝えています。
「この先、何十年も同じ働き方を続けられるのかな」と不安な人に向いています。読み終えたら、これから育てたいお金以外の資産を3つ書き出してみましょう。
2. 仕事とライフイベントの両立を考えたい:『LEAN IN(リーン・イン)』
『LEAN IN(リーン・イン)女性、仕事、リーダーへの意欲』(シェリル・サンドバーグ著、村井章子訳/日本経済新聞出版/文庫版2018年)は、FacebookのCOOだった著者が、自分の経験を交えながら、女性が力を活かして働くための考え方を書いた本です。交渉の仕方やメンターの見つけ方、キャリアの考え方に加えて、「すべてを手に入れようとする発想」を手放すことも提案しています。
結婚や出産などのライフイベントと仕事を、どう両立させるか迷っている人に向いています。読み終えたら、今の自分にとって「譲れないこと」と「手放せること」を書き分けてみましょう。
3. 転職するか迷っている:『転職の思考法』
『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』(北野唯我著/ダイヤモンド社/2018年)は、転職を考える本の中でも、転職するかどうかを判断するための考え方を、物語の形で伝える本です。文章を読むのが苦手な人は、2021年に出たマンガ版から読むのもひとつの方法です。
「今の会社に残るか、転職するか」で迷っている人に向いています。読み終えたら、「残る理由」と「転職する理由」を書き出して比べてみましょう。転職したいけど迷うときの判断基準もあわせて読むと、比べ方を整理しやすくなります。
4. 自分に合う働き方の軸を知りたい:『キャリア・アンカー』
『キャリア・アンカー:セルフ・アセスメント』(エドガー・H・シャイン著、金井壽宏・高橋潔訳/白桃書房/2009年)は、キャリア・アンカーの考え方をもとに、質問に答えながら自分が仕事で大事にしていることを確かめる本です(「キャリア・アンカー」シリーズの1冊目)。キャリア・アンカーとは、仕事を選ぶときに「これだけは手放したくない」と感じる軸のことです。
「何を大事にして働けばいいのかわからない」という人に向いています。これまでの仕事の経験をもとに考える本なので、ある程度働いた経験がある人ほど答えやすい内容です。読み終えたら、これまでの仕事で満足できたときと、どうしても嫌だった環境を振り返り、仕事でどうしても手放したくないものを1つ書いてみましょう。キャリア・アンカーの8つのタイプは、キャリアアンカーとは?8つのタイプと診断でもわかりやすく紹介しています。
本の内容は、要点だけを紹介しています。くわしい内容や最新の版は、出版社や書店のページで確かめてください。また、本に書かれた考え方は一つの見方です。「自分にも当てはまるか」を確かめながら読みましょう。
キャリア本を読んで終わらせない4ステップ

キャリアの本は、読んだあとに「自分の場合はどうか」を書き出して、行動を1つ決めるところまでやると、働き方を変えるきっかけになります。
STEP1. 決めた「知りたいこと」を本のはじめに書き写す
本を選ぶときに書いた「知りたいこと」の1行を、本の最初のページや付せんに書き写しておきます。答えに近いと感じたページには、付せんを貼っておきましょう。読みながら何度も見返すと、答えに関係するところに気づきやすくなります。
STEP2. 線を引くのは「自分に当てはまる」ところだけ
「いいことが書いてある」と思ったところすべてに線を引くと、あとで見返しても何が大事だったかわからなくなります。線を引くのは「自分にも当てはまる」「自分ならこうしたい」と感じたところだけにしましょう。余白に「私の場合は〜」と一言書いておくのもおすすめです。
「なるほど」と思ったところすべてに線を引く。
見返したときに、本の要約のようになってしまう。
「私もそう」「私ならこうしたい」と感じたところだけに線を引く。
見返すと、自分が気になっていることが見えてくる。
STEP3. 読み終えたら1枚にまとめる
読み終えたら、線を引いたところを見返して、紙1枚に3つのことを書きます。「今の自分」「ありたい姿」「次の一歩」の3つに分けると、本の内容が自分の働き方の話に変わります。たとえば『転職の思考法』を読んだ人なら、次のように書けます。
今の会社に不満はあるけれど、何が不満なのかは言葉にできていない
3年後、自分の得意なことを活かして、納得して働いている
今週末、今の会社に「残る理由」と「転職する理由」を書き出して比べる
「ありたい姿」が書けずに手が止まったときは、適職診断の結果を手がかりにするのもひとつの方法です。自分の強みや働き方の傾向がわかると、どんな働き方を目指したいかを言葉にしやすくなります。
STEP4. 次の一歩を1つだけ決めて、日付を入れる
1枚にまとめた「次の一歩」に、いつやるかの日付を入れて、手帳やスマホの予定に書き込みます。行動は1つだけ、1週間以内にできる小さなことにすると、本を読んだ気持ちが冷めないうちに動けます。1枚の書き方をもっと詳しく知りたい方は、キャリアプランの立て方とシートの記入例も参考にしてください。
本と自己理解を組み合わせた卒業生の例

本は、自分を知ったうえで読むと、内容を自分のことに置きかえやすくなります。LadyMapを運営する女性向けキャリアコーチング「LadyCarry」の卒業生にも、本と自己理解を組み合わせて考えた人がいます。
看護師のTさん:本で自己分析をしたものの、一人では深掘りできなかった
看護師として働いていたTさんは、新しく学びたい分野や目標がないまま仕事を続けることに不安を感じていました。「自分が動かないと一生このままだ」と思い、最初は本を買って自分で自己分析をしてみたそうです。
ところが、どうしても自分の無意識の考えに引っ張られてしまい、深く掘り下げられなかったといいます。本を読んで自分の頭だけで考えるよりも、他の人の目を入れたほうがいいと感じたことが、LadyCarryの受講を決めるきっかけになりました。Tさんの例は、本で考え始めることはできても、STEP3の「今の自分」を一人で言葉にするのは難しい場合がある、というケースです。

医療関連の仕事をしていたHさん:受講をきっかけに、人との関わり方の本を読むように
医療関連の受付から働き始め、院長業務やクリニックの立ち上げにも携わってきたHさんは、「これからはプライベートを充実させるための手段として仕事をしたい」と考えるようになりました。ただ、異業種に挑戦したくても、自分に何が向いているのかわからなかったそうです。
受講の中で過去を振り返り、「人の目を気にして生きる必要はないのでは」と思えるようになったHさん。受講をきっかけに、人との関わり方に関する本を読むようになり、物事の見方や考え方の引き出しが増えて、人を「こういうタイプの人なんだ」と興味を持って受け止められるようになったと話しています。Hさんの例は、自分を知ったあとに本を読むことで、本の内容を自分の毎日に活かせるようになったケースです。

本を読んでも、自分の働き方を一人で決めにくいときは

本は考え方のヒントをくれますが、「自分の場合はどうするか」は、自分の価値観や強みがわかっていないと決めにくいものです。Tさんのように、一人だと自分の思い込みから抜け出しにくいこともあります。
STEP3の「今の自分」や「ありたい姿」を一人で書くのが難しかった方もいるかもしれません。LadyCarryの無料オンラインセミナーでは、自己理解をこれからの仕事選びにつなげる考え方を紹介しています。「本で読んだことを、自分の働き方にどう活かせばいいか知りたい」という方は、まずはセミナーをのぞいてみてください。
- 画面オフ・マイクオフで参加できる:自宅から周りを気にせず、リラックスして聞けます
- 自分軸を見つける自己分析のコツ:今のモヤモヤを分けて、自分の判断基準を組み立てる考え方を学べます
- オリジナルワークシートつき:セミナーのあとも、自分のペースで考えを進められます
「やりたいことがまだ決まっていない」という段階でも大丈夫です。実際に、LadyCarryの1対1の個別相談に申し込んだ方の約43%は、まだ求人に応募もしていない“モヤモヤ段階”からのスタートでした。受講後の担当コーチへの満足度は99.6%です。
※LadyCarry 個別相談(パーソナルセッション/旧・無料カウンセリング)申込フォームより集計(2025年2月〜2026年9月/実人数4,108名)、LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。担当コーチの満足度は「5:大変満足」「4:満足」と回答した割合
よくある質問
- キャリアの本は、何から読めばいいですか?
-
「長く働く人生」「ライフイベントとの両立」「転職するか」「自分に合う働き方の軸」のうち、今いちばん迷っていることに合う本から1冊選びましょう。最初から何冊も読むより、1冊を読んで書き出すほうが、働き方を考えるきっかけになります。
- 20代でも、キャリアの本を読む意味はありますか?
-
あります。20代のうちに、自分が仕事で大事にしたいことや、これからの働き方を考えておくと、転職やライフイベントのときに迷いにくくなります。
- 本を読んでも行動が変わりません。どうすればいいですか?
-
読み終えたら「今の自分」「ありたい姿」「次の一歩」を1枚に書き、次の一歩に日付を入れて予定に入れましょう。行動は1週間以内にできる小さなこと1つで十分です。
- 転職活動のやり方を知りたいときも、この4冊でいいですか?
-
この記事の4冊は、転職するかどうかや働き方を考えるための本です。応募書類や面接の準備など、転職活動の進め方を知りたいときは、転職活動のノウハウ本や、転職活動の始め方をまとめた記事もあわせて読むのがおすすめです。
まとめ

キャリアの本は、今いちばん迷っていることで1冊選び、読んだあとに1枚に書いて行動を1つ決めると、読んで終わりにしにくくなります。
まずは今日、「この本で何を知りたいか」を1行書いて、最初の1冊を選んでみましょう。
自分らしい働き方を描く方法をもっと知りたい方は、こちらの記事も確認してください。

キャリアコーチ・キャリアアドバイザー。LadyCarry認定コーチ。これまでに300人以上のキャリア相談に携わる。Gallup認定ストレングスコーチの資格を保有し、強みを活かしたコーチングにも従事。20〜30代女性が「自分らしさを仕事に変える」ための支援に特化。


コメント