「なりたい自分は?と聞かれても、何も思い浮かばない」「周りはやりたいことがあるのに、自分だけ取り残されている気がする」。そんなモヤモヤを抱えている20〜30代の女性は少なくありません。
なりたい自分とは、肩書きや年収ではなく「どんな状態で毎日を過ごしていたいか」を言葉にしたものです。大きな夢がなくても大丈夫。これまでの経験や「イヤだったこと」の裏返しから、自分を知ることで少しずつ見えてきます。
この記事では、なりたい自分がわからない理由と、Be・Do・Haveの3つの視点で書き出す5つのステップを、書き出し例とLadyCarry卒業生の体験談とあわせて紹介します。
- なりたい自分は「肩書き」ではなく「ありたい状態」で考える
- 見つからないのは、周りと比べて「正解」を探しているから
- 振り返り→本音→強み→Be・Do・Have→今の一歩の5ステップで言葉にできる

「自分が何に向いているのか、まだよくわからない」という方は、まずLadyCarryの適職診断で今の自分の傾向をのぞいてみませんか?
いくつかの質問に答えるだけで、あなたの強みや価値観、働き方の傾向から、向いている仕事の方向性を整理できます。なりたい自分を考える前の、はじめの一歩として活用してみてください。
なりたい自分とは?肩書きより「ありたい状態」で考える

なりたい自分というと、「〇〇の資格を取る」「30歳でリーダーになる」のような目標を思い浮かべがちです。でも、目標を決める前に考えたいのは、「どんな自分でいたら、毎日に納得できるか」です。
なりたい自分は「目標」ではなく「迷ったときの基準」
なりたい自分が言葉になっていると、転職するか迷ったとき、新しい仕事を任されたとき、プライベートの予定と仕事がぶつかったときに、「どちらが、なりたい自分に近いか」で選べるようになります。
「30歳までにリーダーになる」と決めても、リーダーになりたい理由があいまいなままだと、たどり着いたあとに「思っていたのと違う」と感じやすい。
「頼りにされる知識を持って、落ち着いて働いていたい」と決めておけば、リーダー以外の道(専門職、社内異動、転職)も選択肢に入れられる。
役職や年収は、ありたい状態に近づくための手段の一つ。まずは「どうありたいか」を決めて、そこから具体的な目標を考える順番がおすすめです。
Be・Do・Haveの3つの視点で考える
「ありたい状態」をイメージしにくいときは、Be(あり方)・Do(行動)・Have(手に入れたいもの)の3つに分けて考えると言葉にしやすくなります。自己啓発やコーチングでよく使われる考え方です。
| 視点 | 自分への問いかけ |
|---|---|
| Be どんな自分でいたいか | どんな気持ちで、どんな人として毎日を過ごしていたい?(例:正直な自分でいたい、落ち着いていたい) |
| Do 何をしていたいか | どんな仕事や活動をして、時間を使っていたい?(例:人の相談にのる仕事をしていたい) |
| Have 何を手に入れたいか | どんな環境・関係・スキル・暮らしを持っていたい?(例:定時で帰れる働き方、信頼できる仲間) |
大切なのは、Do(何をするか)やHave(何を持つか)よりも先に、Be(どうありたいか)を考えることです。Beが決まっていると、DoやHaveが変わっても「自分らしさ」を見失いにくくなります。
なりたい自分がわからない4つの理由

なりたい自分が見つからないのは、あなたに夢や意欲がないからではありません。多くの場合、考える材料がそろっていないか、考え方の前提がずれているだけです。
周りと比べて「正解」を探している
同期の昇進、友人の結婚や転職、SNSで見かけるキラキラした働き方。周りと比べるほど、「自分もああならなきゃ」と外にある正解を探してしまいます。
でも、人と比べて決めた「なりたい自分」は、たどり着いても満たされにくいもの。比べる相手を「周りの誰か」から「過去の自分」に変えると、自分にとって大切なことが見えやすくなります。
自分の強みや価値観を言葉にできていない
なりたい自分は、自分を知ることの延長にあります。何を大切にしたいか(価値観)、何が自然とできるか(強み)が言葉になっていないと、「どうありたいか」も考えにくくなります。
自分の強みが分からないと感じる方は、自分の強みが分からないときの対処法もあわせて読んでみてください。
目の前の仕事で精一杯になっている
残業が続いていたり、人間関係に疲れていたりすると、先のことを考える余裕がなくなります。今がしんどいときは、無理に将来を描こうとせず、まず「何がしんどいのか」を書き出すことから始めましょう。しんどさの裏返しが、なりたい自分のヒントになります。
「大きな夢」でないといけないと思っている
「なりたい自分=人に語れるような夢」と思っていると、思い浮かばない自分を責めてしまいます。「休日はゆっくり好きなことをしていたい」「人に優しくいられる余裕がほしい」のような小さな願いも、立派ななりたい自分です。
「自分の強みや価値観を言葉にできない」ときは、LadyCarryの無料の適職診断で、強みや価値観、働き方の傾向をのぞいてみてください。なりたい自分を考える材料になります。
なりたい自分の見つけ方5ステップ

ここからは、なりたい自分を言葉にする5つのステップを紹介します。いきなり未来を考えるのではなく、過去と今の自分を知るところから始めるのがポイントです。ノートやスマホのメモを用意して、書きながら進めてみてください。
STEP1|これまでを振り返る
学生時代から今までを振り返り、「充実していた時期」と「落ち込んでいた時期」を書き出します。それぞれ、何をしていて、誰といて、どんな気持ちだったかを思い出してみましょう。
充実していた時期に共通することが、あなたが自分らしくいられる条件です。たとえば「少人数のチームで頼られていたとき」「自分のペースで工夫できたとき」など、場面で書くのがコツです。
STEP2|「イヤだったこと」の裏返しを書く
やりたいことが浮かばないときは、反対から考えてみましょう。これまでの仕事や生活で「イヤだったこと」「モヤモヤしたこと」を書き出し、その裏返しを「大切にしたいこと」として言葉にします。
| イヤだったこと | 裏返すと(大切にしたいこと) |
|---|---|
| ノルマに追われて、数字のことばかり考えていた | お客さまとじっくり向き合える仕事がしたい |
| 急な残業で、平日の予定が立てられなかった | 自分の時間を計画どおりに使える働き方がしたい |
| 意見を言っても聞いてもらえなかった | 自分の工夫が認められる環境で働きたい |
「イラッとした」「モヤモヤした」気持ちの裏には、あなたが大切にしている価値観が隠れています。
STEP3|自分の強みを言葉にする
次に、自分が自然と力を発揮できることを言葉にします。強みは「すごいこと」ではなく、「人より少ない力で、自然とできていること」です。
- 人から「ありがとう」と言われることが多いのは、どんなとき?
- 頼まれてもいないのに、ついやってしまうことは?
- 時間を忘れて取り組めることは?
自分では当たり前すぎて気づけないことも多いので、家族や友人に「私の良いところってどこ?」と聞いてみるのもおすすめです。自己分析の進め方を詳しく知りたい方は、自己分析のやり方6STEPも参考にしてください。
STEP4|Be・Do・Haveでありたい姿を書き出す
STEP1〜3で集めた材料をもとに、Be・Do・Haveの3つでありたい姿を書き出します。最初は箇条書きでかまいません。「〜でいたい」「〜していたい」「〜がある」の形で、思いつくままに書いてみましょう。
書き出したら、「これは本当に自分が望んでいること?それとも周りの目を気にしていること?」と問いかけて、しっくりこないものは消していきます。残ったものが、今のあなたにとってのなりたい自分です。
STEP5|1年後の状態と、今週の一歩を決める
最後に、なりたい自分に近づくための「1年後の状態」と「今週できる一歩」を決めます。考えて終わりにせず、小さくても実際に動いてみることで、なりたい自分が「本当にしっくりくるか」を確かめられます。
例:「残業が月10時間以内で、平日の夜に勉強の時間がとれている」
役職ではなく、毎日の過ごし方や気持ちで書くのがコツです。
例:社内異動の制度を調べる、気になる分野の本を1冊読む、信頼できる人に話を聞いてもらう
30分以内でできることにすると、行動に移しやすくなります。
5年後・10年後まで考えてみたい方は、こちらの記事も確認してください。

なりたい自分の書き出し例|Be・Do・Haveで3パターン

Be・Do・Haveで書き出すとどうなるのか、悩み別に3つの例を紹介します。例はそのまま使うのではなく、「自分ならどう書くか」を考えるヒントにしてください。
Be:人に振り回されず、落ち着いた気持ちでいたい
Do:一人で集中できる時間が多い仕事をしていたい
Have:話しやすい少人数のチーム、自分のペースで進められる働き方
Be:「誰かの役に立てている」と実感できる自分でいたい
Do:お客さまの困りごとに直接向き合う仕事をしていたい
Have:感謝の声が届く環境、相談にのるためのスキル
Be:仕事も暮らしも大切にできる、余裕のある自分でいたい
Do:経験を活かしながら、時間の融通がきく働き方をしていたい
Have:在宅勤務やフレックスの制度、家族や友人と過ごす時間
どの例も、肩書きや会社名は出てきません。「どうありたいか」が決まれば、合う仕事や職場は一つに限らず、いくつも考えられるようになります。理想の働き方や職場環境から考えたい方は、理想の働き方の見つけ方も参考にしてください。
【体験談】姉と比べてばかりだった卒業生が、自分らしい「なりたい自分」を見つけるまで

周りと比べて自分を否定していた状態から、どのようになりたい自分を見つけていったのか。LadyMapを運営する女性向けキャリアコーチング「LadyCarry」を受講したMさんの例を紹介します。
Before|先輩や同僚の言葉で、自信を失っていた
Mさんは地域包括支援センターで、高齢者の介護や生活に関する相談業務をしていました。
- 先輩から「基礎がなっていない」と指摘を受け、担当していたケースを外された
- 同僚からも「気遣いが足りない」と言われ、人間関係にも自信が持てなくなった
- 姉と比べて自分を否定し、「こうならなきゃ」という正解に縛られていた
- 人生設計を考えなければと思いながら、どうすればいいのか分からなかった
プロセス|強みを知り、「こうならなきゃ」の思い込みに気づいた
きっかけは、受講前に参加した適職の体験ワークで、「福祉じゃないとダメ」と思い込んでいた自分に気づいたことでした。受講では、キャリアビジョンを描くキャリアデザインコースで、現状を整理する「現状分析」や過去を振り返る「人生分析」に取り組みました。
言葉にするのが難しく、進まないこともあったそうです。それでも過去を振り返るなかで「自分の思考の癖はここからきている」と気づけたといいます。さらに、ストレングスファインダーという自己分析ツールで「人を巻き込む力」などの強みを客観的に知り、「これが私の強みなんだ」と思えるようになりました。
After|Be・Do・Haveで「ありたい自分」を言葉にできた
自分の良いところさえ否定し、姉と比べて「こうならなきゃ」と自分を責めていた。
「姉には姉の良さがあるし、私は私でいい」と思えるように。物事をポジティブに捉え、自分のことも褒められるようになった。
Mさんは、これからの生き方を次のように言葉にしています。
- Be:正直な自分であること
- Do:心身ともに健康であること
- Have:挑戦と成長を続け、良い関係を築くこと
「正統派じゃなくてもいい、もっと自分らしい選択をしていい」。周りの正解ではなく、自分の強みと本音をもとに描いたからこそ、Mさんはなりたい自分を言葉にできました。
Mさんのインタビューを詳しく読みたい方は、こちらの記事も確認してください。

一人でなりたい自分を見つけにくいときは

なりたい自分を一人で考えていると、「どうせ無理」「今さら遅い」と、これまでの延長線上で考えてしまいがちです。Mさんのように、自分では当たり前すぎて気づけない強みや思い込みは、第三者の視点が入ることで見えてきます。
LadyCarryの卒業時アンケートでは、受講生の91.7%(242名中222名)が、「理想の実現のための行動が明確になった」「自分軸で判断し行動できているイメージを持つことができている」のいずれかを選んでいます。
※LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。「卒業時の状態」を問う設問で「理想の実現のための行動が明確になった」「自分軸で判断し行動できているイメージを持つことができている」のいずれかを選んだ受講生の割合
「1対1で話すのは身構えてしまう」「まずは自分で考えるための手順を知りたい」という方に向けて、LadyCarryでは自己理解をこれからの選択につなげる考え方を学べる無料オンラインセミナーを開いています。この記事で紹介したステップを、より深く進めたい方におすすめです。
- 画面オフ・マイクオフで参加できる:自宅から周りを気にせず、リラックスして聞けます
- 自分軸を見つける自己分析のコツ:今のモヤモヤを分けて、自分の判断基準を組み立てる考え方を学べます
- オリジナルワークシートつき:セミナーのあとも、自分のペースで考えを進められます
「やりたいことがまだ決まっていない」という段階でも大丈夫です。実際に、LadyCarryの1対1の個別相談に申し込んだ方の約43%は、まだ求人に応募もしていない“モヤモヤ段階”からのスタートでした。受講後の担当コーチへの満足度は99.6%です。
※LadyCarry 個別相談(無料カウンセリング・パーソナルセッション)申込フォームより集計(2025年2月〜2026年9月/実人数4,108名)、LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。担当コーチの満足度は「5:大変満足」「4:満足」と回答した割合
自分に合うキャリア相談先の選び方を知りたい方は、こちらの記事も確認してください。

まとめ|なりたい自分は「自分を知る」ことから見えてくる

なりたい自分とは、肩書きや年収ではなく「どんな状態で毎日を過ごしていたいか」を言葉にしたものです。
周りと比べて正解を探すのをやめ、これまでの経験・「イヤだったこと」の裏返し・自分の強みから考えると、大きな夢がなくても、なりたい自分は少しずつ見えてきます。
まずはSTEP1の「これまでを振り返る」から、ノートに書き出してみましょう。なりたい自分が見えてきたら、キャリア設計の5つのステップで、これからの選択につなげていくのがおすすめです。
なりたい自分をこれからの働き方や選択につなげる方法を知りたい方は、こちらの記事も確認してください。

なりたい自分に関するよくある質問
- なりたい自分がまったく思い浮かびません。どうすればいいですか?
-
まずは「イヤだったこと」を書き出し、その裏返しを「大切にしたいこと」にしてみましょう。
「ノルマに追われるのがつらかった」なら「お客さまとじっくり向き合いたい」のように裏返すと、前向きな目標がなくても、なりたい自分のヒントが見つかります。
- なりたい自分は、仕事のことだけ考えればいいですか?
-
いいえ、仕事と暮らしの両方で考えるのがおすすめです。
「休日は家族とゆっくり過ごしたい」「趣味の時間を大切にしたい」といった暮らしの願いも、働き方や職場選びの大事な基準になります。仕事・暮らし・お金をまとめて考えたい方は、人生設計の立て方も参考にしてください。
- なりたい自分が途中で変わってもいいですか?
-
変わって大丈夫です。結婚や出産、体調、家族の事情などで、大切にしたいことは変わっていきます。
違和感を覚えたら、5つのステップをもう一度たどって「今の自分がどうありたいか」を確かめ直しましょう。
- なりたい自分と今の自分の差が大きくて、落ち込んでしまいます。
-
差があるのは自然なことで、差が分かったこと自体が前進です。
いきなり大きく変わろうとせず、「1年後の状態」と「今週できる一歩」に分けて、小さな行動から始めてみましょう。
キャリアコーチ・キャリアアドバイザー。LadyCarry認定コーチ。これまでに300人以上のキャリア相談に携わる。Gallup認定ストレングスコーチの資格を保有し、強みを活かしたコーチングにも従事。20〜30代女性が「自分らしさを仕事に変える」ための支援に特化。


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