「ランチのお店も、転職するかどうかも、結局だれかに決めてもらっている」「自分で決めたあとに失敗したらどうしようと思うと、なかなか答えが出せない」。そんなふうに、自分で決められない自分にモヤモヤしていませんか?
自分で決められないのは、性格のせいとは限りません。「何を基準に決めるか」がまだ言葉になっていないことが、原因になっている場合もあります。原因を分けて、自分の価値観を判断の基準にすると、小さなことから自分で決められるようになります。
この記事では、今の仕事や将来にモヤモヤしている20〜30代の働く女性に向けて、自分で決められない人の特徴をセルフチェックで確かめたうえで、4つの原因と、価値観で自分で決められるようになる4ステップを紹介します。LadyMapを運営する女性向けキャリアコーチング「LadyCarry」の卒業生で、人に委ねてきた決断を自分でできるようになった3人の例もあわせて紹介します。
- 自分で決められないのは性格のせいとは限らない。「正解を探してしまう」「人の評価が気になる」「判断の基準がない」「選択肢が多すぎる」の4つの原因に分けられる
- 大切にしたい価値観を判断の基準にすると、人に委ねずに自分で決めやすくなる
- 4ステップ(価値観を言葉にする・基準と期限を決める・小さく決める練習をする・決めたあとに振り返る)で、自分で決める力を育てる

「自分が何を大切にしていて、どんな働き方が合うんだろう」と感じている方は、LadyCarryの適職診断で今の自分の傾向をのぞいてみませんか?いくつかの質問に答えるだけで、あなたの強みや価値観、働き方の傾向から、向いている仕事の方向性を整理できます。
自分で決められない人とは?性格ではなく「決め方」の問題

自分で決められない人とは、迷ったときに「どうしたらいいと思う?」と人に答えを求め、最後の決断を人に委ねてしまう人のことです。ただ、それは性格の問題というより、決めるための材料や手順をまだ持っていないだけ、ということもあります。
自分で決められない人とは「決断を人に委ねてしまう人」
たとえば、ランチのお店や休日の予定を友達やパートナーに任せる、仕事の進め方を毎回上司に確かめる、転職するかどうかを家族や友達の意見で決める、といった場面です。小さなことなら困らなくても、転職や働き方のような大きな選択になると「自分で決めていない」ことがモヤモヤにつながりやすくなります。
人に決めてもらうと、その場は楽になります。一方で、うまくいかなかったときに「あの人が言ったから」と人のせいにしたくなったり、自分が本当はどうしたかったのかがわからなくなったりすることもあります。
決められないのは性格のせいとは限らない
「優柔不断な性格だから」と自分を責める必要はありません。決められないときは、「何を基準に選べばいいか」がはっきりしていないだけ、ということもあります。基準がないまま選ぼうとすると、どの選択肢もよく見えたり悪く見えたりして、決めきれなくなります。
つまり、決める力は生まれつきのものではなく、あとから育てられるものです。次の章で、自分がどのタイプに近いかを確かめてみましょう。
自分で決められない人の特徴|4つの原因がわかるセルフチェック

自分で決められない人の特徴は、4つの原因ごとに表れ方が違います。当てはまるものにチェックを入れて、いちばん多かったタイプを確かめてみましょう。
- 調べるほど迷って、なかなか答えが出ない
- 「失敗しない選び方」を探してしまう
- 「周りにどう思われるか」が先に浮かぶ
- 自分の意見より、人の意見に合わせることが多い
- 「どうしたい?」と聞かれると答えに詰まる
- 条件(給料・場所など)でしか比べられない
- 候補を広げすぎて、比べきれなくなる
- 「もっといい選択があるかも」と考えて決めきれない
チェックが多かったタイプごとに、次に読むところと、まずやることは次のとおりです。
| 多かったタイプ | 次に読むところ | まずやること |
|---|---|---|
| A:正解を探してしまう | 原因1 | STEP1で価値観を出したうえで、STEP2で「合格ライン」と期限を決める |
| B:人の評価が気になる | 原因2 | STEP1で価値観を言葉にし、STEP3で小さく決める |
| C:判断の基準がない | 原因3 | STEP1で大切にしたい価値観を書き出す |
| D:選択肢が多すぎる | 原因4 | STEP1で価値観を出したうえで、STEP2で比べる基準を3つまでにしぼる |
2つ以上のタイプが同じくらい当てはまる人もいます。その場合は、どのタイプでも土台になるSTEP1(価値観を言葉にする)から順番に進めるのがおすすめです。
自分で決められない4つの原因

自分で決められない原因は、「正しい答えを探してしまう」「人の評価や期待が気になる」「判断の基準がわからない」「選択肢が多すぎる」の4つに分けられます。原因によって、効く対策が変わります。
原因1. 「正しい答え」を探してしまう
「間違えたくない」という気持ちが強いと、調べたり人に聞いたりして、正しい答えを見つけようとします。でも、転職や働き方の選択には、だれにとっても正しい1つの答えはありません。「正解を当てる」のではなく、「自分が納得できるほうを選ぶ」と考え方を変えると、決めるハードルが下がります。
原因2. 人の評価や期待が気になる
親や先生、上司などの期待に応えてきた人ほど、「どう思われるか」を基準に選ぶ習慣がつきやすくなります。他人軸で選ぶこと自体が悪いわけではありませんが、自分の気持ちを後回しにしすぎると、自分が本当はどうしたいのかがわからなくなっていきます。
周りの目を気にして選んでしまう背景と抜け出し方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

原因3. 何を基準に決めるかがわからない
「給料が高いほう」「家から近いほう」のような条件だけで比べていると、条件が同じくらいのときに決められなくなります。条件の奥にある「自分は何を大切にしたいか(価値観)」が判断の基準になると、迷いにくくなります。仕事選びの基準の言葉にし方は、転職の軸の決め方と例でも紹介しています。
原因4. 選択肢が多すぎて比べきれない
求人サイトやSNSで情報が多いほど、「もっといい選択があるかも」と候補を増やしてしまいがちです。選択肢を広げることより、比べる基準を少なくすることのほうが、決めるためには大切です。
「自分が何を大切にしているのか、うまく言葉にできない」と感じたら、適職診断の結果を価値観を考える手がかりにするのも1つの方法です。
自分で決められるようになる4ステップ|価値観を人生の軸にする

自分で決められるようになるには、価値観を言葉にする→基準と期限を決める→小さく決める練習をする→決めたあとに振り返る、の4ステップで進めます。いきなり大きな決断をしようとせず、STEP1から順番に試してみましょう。
STEP1. 大切にしたい価値観を言葉にする
まず、これまでに「自分で決めてよかった」「人に合わせて後悔した」と感じた場面を3つずつ書き出します。よかった場面に共通する気持ちが、あなたの大切にしたい価値観です。価値観は「安定」「自由」「人の役に立つ」「成長」のような短い言葉で、3〜4つほどにしぼると判断の基準として使いやすくなります。
仕事だけでなく、住む場所や人との付き合い方を選ぶときにも使える価値観は、あなたの「人生の軸」になります。軸があると、場面が変わっても同じ基準で決められるので、迷いにくくなります。
価値観の言葉が浮かばないときは、価値観リストから選ぶ方法もあります。

STEP2. 決める前に「基準」と「期限」を決める
選択肢を比べる前に、STEP1の価値観をもとに特に外せないものを「これだけは外せない基準」として3つまでにしぼります。あわせて「金曜日までに決める」のように期限も決めておきます。基準を満たしていれば合格と決めておくと、「100点の選択肢」を探し続けずにすみます。
情報を集めるほど迷いが増えることもあります。期限までに集めた情報で決めると決めておき、期限を過ぎてから新しい候補を足さないようにしましょう。
STEP3. 小さなことから自分で決める練習をする
いきなり転職のような大きな決断をするのではなく、毎日の小さなことから「自分で決める」経験を重ねていきます。小さな決断なら、うまくいかなくても困ることはほとんどありません。
ランチのお店や休日の予定、仕事の段取りなど、人に相談する前に「私はこうしたい」を1つ決めておきます。
「近いから」「今日は落ち着きたいから」のように、なぜそれを選んだかを書いておきます。理由が自分の価値観とつながっているかを見ていきます。
多少うまくいかなくても「自分で決めた」こと自体を経験として残します。
STEP4. 決めたあとに振り返る
決めたことを1〜2週間たってから振り返り、「よかったこと」「次に変えたいこと」を書き出します。振り返りを続けると、「自分はこういう基準で選ぶと納得できる」というパターンが見えてきます。決めたあとに「この道でよかった」と思える納得のつくり方は、選んだ道を正解にする4ステップで詳しく紹介しています。
- よかったこと
- 思っていたのと違ったこと
- 次に変えたいこと
- 「やっぱり失敗だった」と決めつける
- 選ばなかったほうと比べ続ける
- 自分を責めて終わる
選んだ道でうまくいかないことがあっても、振り返って次の選び方を変えれば、その経験は無駄になりません。
仕事の選択で迷ったときの決め方

仕事の選択で迷ったときは、不安の大きさではなく、「自分の価値観に合うか」「なりたい姿に近づけるか」で比べると決めやすくなります。ここでは、よくある4つの場面での決め方を紹介します。
転職するか続けるかで迷うとき
「辞めたいけれど、辞めていいのかわからない」と迷うときは、今の仕事で変えたいことと、今の仕事で守りたいことを分けて書き出してみましょう。変えたいことが今の職場で変えられるなら残る、変えられないなら転職を考える、という順番で考えると整理しやすくなります。
転職するか続けるかの判断の目安は、転職したいけど迷うときの決め方で詳しく紹介しています。
2つの選択肢で迷うときは「なりたい姿」で比べる
2つの内定先や、2つの働き方で迷うときは、比べ方を変えてみます。「どちらが失敗しにくいか」ではなく、「どちらがなりたい姿に近づけるか」で比べると、答えが出やすくなります。
- どちらにも不安があり、決めきれない
- 人の意見で決めたくなる
- 決めたあとも「本当によかったのか」と迷う
- 自分が大切にしたいことがはっきりする
- 自分の言葉で理由を説明できる
- 決めたあとに迷いにくい
すぐに決めないといけないとき
返事の期限が近いなど、じっくり振り返る時間がないときは、次の3点だけ確かめてから決めましょう。すべてを比べようとせず、「外せない基準」「受け止められるか」「自分の言葉で言えるか」の3点にしぼると、短い時間でも自分で決められます。
- 「これだけは譲れない」と思うこと(STEP1の価値観があればその中のいちばん大切なもの)に合っているのはどちらか
- うまくいかなかったときに起きることを書き出して、受け止められそうか
- 人に勧められたからではなく、自分の言葉で理由を言えるか
迷って人に相談したくなったとき
人に相談するのは悪いことではありません。大切なのは、相談相手に「決めてもらう」のではなく、意見を「自分が決めるための材料」として聞くことです。相談する前に「私はこう考えている」と自分の案を伝えると、意見を材料として受け取りやすくなります。
「あなたが決めて」と答えを相手に預けると、うまくいかなかったときに相手のせいにしたくなったり、関係がぎくしゃくしたりすることもあります。最後の一言は自分で決めましょう。
自分で決められるようになった卒業生の例

LadyMapを運営する女性向けキャリアコーチング「LadyCarry」の卒業生にも、決断を人に委ねてきたところから、自分の価値観で選べるようになった人がいます。インタビューで語られた内容から、3人の例を紹介します。
Hさん:価値観を知って、なりたい姿で転職先を選んだ
栄養士として病院の入院患者さんの食事づくりをしていたHさんは、何かを決めるとき、必ず誰かに相談して、その人の意見に流されることが多かったそうです。受講中の価値観分析で、自分の価値観が「尊重」「自信・解放」「自由・夢中」「献身」だとわかり、「もっと自分の意思で決めていいんだ」と思えて、決断するハードルが低くなったといいます。
転職活動では2つの病院で迷い、コーチに「どっちがワクワクしますか?」と聞かれて、将来のスポーツ栄養につながる経験が積める急性期の病院を選びました。Hさんの例は、STEP1で価値観を言葉にし、不安ではなく「なりたい姿」で比べて決めた例に当たります。

Iさん:周りに委ねてきた進路を、自分の気持ちで選んだ
Iさんは過去を振り返るワークで、中学までは進路を自分の口で伝えて決めていたのに、その後は周りの大人に勧められるまま選ぶことが多くなり、人の顔色をうかがう癖がついていたことに気づきました。受講中は転職も視野に入れていましたが、最後は進学という自分で決めた道に進むことにしたそうです。
Iさんは「周りに言われたからではなく、自分の気持ちを確かめたうえで選べたことが、何よりの変化」と話しています。Iさんの例は、原因2(人の評価や期待が気になる)に気づき、自分の気持ちを基準にして選んだ例に当たります。

Aさん:自分の軸を見つけて、自分で選んだ道に納得できた
補助金支援の仕事をしていたAさんは、周りの意見に流されることが多く、うまくいかないとつい人のせいにしてしまう自分にモヤモヤしていたそうです。過去を振り返るワークで、漠然と求めていた「安定性」がずっと大切にしてきたものだったとわかり、ブレない自分の軸にしようと思えたといいます。
今は「自分で選んだから仕方がない」と思えるようになり、心が軽くなったと話しています。Aさんの例は、STEP1で自分の軸を見つけ、STEP4のように決めたあとの結果を自分で受け止められるようになった例に近いものです。

一人で自分の軸を言葉にしにくいときは

人に委ねる習慣が長いほど、自分の価値観を一人で言葉にするのはむずかしく感じることもあります。書き出してみても、「これが本当に自分の気持ちなのか」がわからなくなることもあるかもしれません。
LadyCarryの卒業時アンケートでは、「理想の実現のための行動が明確になった」「自分軸で判断し行動できているイメージを持つことができている」のいずれかを選んだ受講生が91.7%(242名中222名)でした。
※LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。「卒業時の状態」を問う設問で「理想の実現のための行動が明確になった」「自分軸で判断し行動できているイメージを持つことができている」のいずれかを選んだ受講生の割合
LadyCarryの無料オンラインセミナーでは、自己理解をこれからの仕事選びにつなげる考え方を紹介しています。ワークシートつきなので、セミナーのあとも自分のペースで考えを進められます。「人に決めてもらうのではなく、自分で納得して選べるようになりたい」と感じている方は、まずはセミナーをのぞいてみてください。
- 画面オフ・マイクオフで参加できる:自宅から周りを気にせず、リラックスして聞けます
- 自分軸を見つける自己分析のコツ:今のモヤモヤを分けて、自分の判断基準を組み立てる考え方を学べます
- オリジナルワークシートつき:セミナーのあとも、自分のペースで考えを進められます
「やりたいことがまだ決まっていない」という段階でも大丈夫です。実際に、LadyCarryの1対1の個別相談に申し込んだ方の約43%は、まだ求人に応募もしていない“モヤモヤ段階”からのスタートでした。受講後の担当コーチへの満足度は99.6%です。
※LadyCarry 個別相談(パーソナルセッション/旧・無料カウンセリング)申込フォームより集計(2025年2月〜2026年9月/実人数4,108名)、LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。担当コーチの満足度は「5:大変満足」「4:満足」と回答した割合
よくある質問
- 自分で決められないのは甘えですか?
-
甘えとは限りません。親や周りの期待に応えてきた経験や、失敗したくない気持ちから、人に委ねる習慣がついていることもあります。原因を分けて、STEP1の価値観を言葉にするところから始めてみましょう。
- 優柔不断と、自分で決められないのは違いますか?
-
優柔不断は「迷って決めるのに時間がかかる」状態、自分で決められないは「最後の決断を人に委ねてしまう」状態を指すことが多いです。どちらも、判断の基準と期限を決めておくと決めやすくなります。
- 人に相談するのはよくないことですか?
-
よくないことではありません。相談相手に決めてもらうのではなく、自分の案を伝えたうえで意見を「材料」として聞くと、最後は自分で決めやすくなります。
- 自分で決めたことを後悔したら、どうすればいいですか?
-
「失敗だった」と決めつけず、よかったこと・違ったこと・次に変えたいことを振り返ってみましょう。振り返りを続けると、自分が納得できる選び方のパターンが見えてきます。
まとめ

自分で決められないのは性格のせいとは限らず、自分の価値観を判断の基準として使えていないことが原因になっている場合もあります。
自分で決められるようになりたいなら、まずはSTEP1の「大切にしたい価値観を言葉にする」から始めてみましょう。
自分の強みや価値観を知る方法をもっと知りたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。

キャリアコーチ・キャリアアドバイザー。LadyCarry認定コーチ。これまでに300人以上のキャリア相談に携わる。Gallup認定ストレングスコーチの資格を保有し、強みを活かしたコーチングにも従事。20〜30代女性が「自分らしさを仕事に変える」ための支援に特化。


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