「また仕事から逃げたくなっている」「すぐ辞めたくなるのは、私に逃げ癖があるからかも」。仕事がつらくなるたびに、そんなふうに自分を責めていませんか?
逃げ癖は甘えとは限らず、仕事から離れたくなるのは、仕事内容や環境が自分に「合わない」サインのこともあります。大切なのは、逃げたい気持ちを否定することでも、「逃げてもいい」で終わらせることでもなく、離れたい理由を分けて、次に同じことを繰り返さない選び方をすることです。
この記事では、今の仕事や将来にモヤモヤしている20〜30代の働く女性に向けて、仕事の「逃げ」と「合わない」の見分け方と、同じことを繰り返さないための4ステップ、今の職場でできることと離れるときの順番を紹介します。LadyMapを運営する女性向けキャリアコーチング「LadyCarry」の卒業生で、「逃げなのか」「とにかく逃げたい」と悩んでいた3人の例もあわせて紹介します。
- 仕事から離れたくなる理由は「仕事内容」「人間関係」「働く条件」「疲れ・自信のなさ」の4つに分けると、何がつらいのかが見えやすくなる
- セルフチェックを、「逃げ」に近いか「合わない」に近いかを見分ける目安にする
- 4ステップ(理由を書き出す・逃げか合わないかを見分ける・今の職場で1つ試す・軸を決めてから選ぶ)で、同じことを繰り返さない

「自分に合う仕事がわからないから、どこへ行っても続かない気がする」と感じている方は、LadyCarryの適職診断で今の自分の傾向をのぞいてみませんか?いくつかの質問に答えるだけで、あなたの強みや価値観、働き方の傾向から、向いている仕事の方向性を整理できます。
逃げ癖とは?「逃げたい」と思うこと自体は悪くない

逃げ癖とは、つらいことや苦手なことに出会ったときに、理由を確かめる前にその場から離れてしまうことを繰り返すクセのことです。ただ、「逃げたい」と感じること自体は、自分を守るための自然な反応でもあります。
逃げ癖とは「つらくなると、向き合う前に離れてしまうクセ」
問題になりやすいのは、逃げたこと自体ではなく、何がつらかったのかを確かめないまま次に進むことです。理由がわからないまま環境だけを変えると、次の職場でも同じところでつまずきやすくなります。つまり、逃げ癖を直すために必要なのは「我慢して続ける力」ではなく、離れたい理由を言葉にする力です。
離れたほうがいいときもある
すべての「逃げたい」を我慢する必要はありません。心や体に不調が出ているときや、ハラスメントを受けているときは、自分を守ることを最優先にしましょう。
眠れない、食欲がない、朝になると涙が出るなど、心や体の不調が続くときは、医療機関や職場の産業医などに相談してください。ハラスメントを受けているときは、社内の相談窓口や公的な相談窓口に相談しましょう。
仕事から離れたくなる4つの理由

仕事から離れたくなる理由は、「仕事内容」「人間関係」「働く条件」「疲れ・自信のなさ」の4つに分けられます。どれが当てはまるかで、次にとるべき行動が変わります。
理由1. 仕事内容が合わない
同じ作業の繰り返しに楽しさを感じられない、得意なことが活かせない、仕事の意味が感じられないなど、仕事の中身そのものが合わないケースです。このタイプは、職場を変えても同じ仕事内容を選ぶと、また同じ悩みにぶつかりやすくなります。同じ仕事内容で同じつらさが続くなら、「逃げ」より「合わない」に近いこともあります。
理由2. 人間関係がつらい
上司と合わない、職場の雰囲気になじめない、悪口が多いなど、人との関わりがつらいケースです。人間関係は、仕事内容が合っていても毎日のしんどさに直結しやすい理由です。上司との相性に悩んでいる方は、上司と合わないときの対処法と、残る・異動・転職の選び方も参考にしてください。
理由3. 働く条件が合わない
休みが取れない、拘束時間が長い、給与が仕事に見合わないなど、働く条件が合わないケースです。条件のつらさは、気持ちの持ち方より、働き方や職場を変えることで解決につながることもあります。
理由4. 疲れや自信のなさが重なっている
ミスが続いて自信をなくしている、疲れがたまって何もかも嫌になっているなど、仕事そのものより心の余裕がなくなっているケースです。「とにかく逃げたい」と感じるときは、このタイプが重なっていることもあります。疲れているときは判断がマイナスに傾くこともあるので、大きな決断の前に、まず休むことや誰かに話すことを優先しましょう。
逃げ癖がある人?「逃げ」か「合わない」かを見分けるセルフチェック

「逃げ」か「合わない」かは、つらさの中身を言葉にできるか、そのつらさが環境を変えると解決しそうかが見分ける目安になります。2つのボックスの同じ番号の項目どうしで、自分に近いほうにチェックを入れてみましょう。
- ①何がつらいのか、うまく言葉にできない
- ②仕事を始めてすぐに「無理かも」と感じた
- ③前の職場でも、理由がわからないまま似た場面で辞めたくなった
- ④辞めたあとにしたいことが浮かばない
- ①つらいことを具体的に言葉にできる
- ②しばらく続けたうえで、つらさが変わらない
- ③今の職場ならではの理由(人・条件・仕事内容)がある
- ④「こういう働き方なら続けられそう」が浮かぶ
チェックの結果ごとに、次に読むところは次のとおりです。
| チェックが多かったほう | 次に読むところ |
|---|---|
| 「逃げ」に近いサインが多い | STEP1で離れたい理由を書き出し、STEP2で理由と照らし合わせる |
| 「合わない」に近いサインが多い | STEP1で理由を書き出したら、STEP3・STEP4に進む |
| 同じくらい | STEP1から順番に進める |
「逃げ」に近いサインが多くても、自分を責める必要はありません。理由がまだ言葉になっていないだけで、書き出してみると「合わない」理由が見えてくることもあります。
次の仕事や働き方を考えるなら、適職診断で自分の強みや働き方の傾向を確かめておくと、「次は何を基準に選ぶか」を考える手がかりになります。
逃げ癖を直したい人へ|同じことを繰り返さない4ステップ

同じことを繰り返さないためには、理由を書き出す→逃げか合わないかを見分ける→今の職場で1つ試す→軸を決めてから選ぶ、の4ステップで進めます。急いで辞める前に、STEP1から順番に試してみましょう(心や体の不調やハラスメントがある場合は、先に「離れたほうがいいときもある」の対応を優先してください)。
STEP1. 離れたい理由を4つに分けて書き出す
「辞めたい」と思った場面を、できるだけ具体的に書き出します。そのうえで、それぞれを「仕事内容」「人間関係」「働く条件」「疲れ・自信のなさ」の4つに分けます。書き出してみると、「全部が嫌」だと思っていたつらさが、実は1つか2つの理由に集まっていることもあります。
STEP2. 「逃げ」か「合わない」かを見分ける
セルフチェックの結果を、STEP1で書き出した理由と照らし合わせます。「逃げ」に近いサインが多いままなら、すぐに辞めると決めず、STEP3で今の職場で1つ試して、何が変わり何が変わらないかを確かめましょう。理由が「疲れ・自信のなさ」に集まっているときは、辞めるかどうかを決める前に、休むことを先にしましょう。疲れが落ち着いてから考え直すと、見え方が変わることがあります。
STEP3. 今の職場でできることを1つ試す
STEP1・2で見えた理由が、今の職場で変えられるかを確かめます。「逃げ」寄りの人も、1つ試すと何がつらいのかがはっきりすることがあります。まずは上司や人事への相談や、業務の分担の見直しなど、辞める前にできることを1つだけ試してみましょう(順番は次の章を参考にしてください)。試しても変わらなかったという経験は、次の職場選びで「これは譲れない」と言える根拠になります。
STEP4. 離れるなら、軸を決めてから次を選ぶ
今の職場を離れると決めたら、次の職場を探す前に、仕事選びの軸を決めます。「何から離れたいか」だけでなく、「どんな働き方なら続けられるか」を言葉にしておくと、同じことを繰り返しにくくなります。
「休みが取れない」なら「土日に休める」、「一人で黙々と作業するのがつらい」なら「人と関わる仕事」のように言い換えます。
仕事以外の経験も含めて、気持ちが前向きだった場面を思い出します。共通点から、あなたの強みや大切にしたい価値観が見えてくることがあります。
しぼった3つが、次の仕事を選ぶ軸になります。求人を見るときは、この3つに合うかどうかで比べましょう。
仕事選びの軸の決め方は、転職の軸の決め方と例で詳しく紹介しています。
今の職場でできることと、離れるときの順番

仕事から離れたいときは、いきなり転職するのではなく、相談→調整→異動→転職の順番で考えると、後悔しにくくなります。理由によっては、途中の段階で解決できることもあります(心や体の不調やハラスメントがある場合は、自分を守ることを優先してください)。
まず相談、だめなら調整、それでもだめなら異動・転職
| 順番 | やること | 向いているケース(4つの理由) |
|---|---|---|
| 1. 相談する | 上司・人事・信頼できる先輩に、つらいことを具体的に伝える | 人間関係・疲れ・自信のなさ |
| 2. 調整する | 業務の分担・時間・働き方(在宅・時短など)の見直しを相談する | 働く条件 |
| 3. 異動する | 部署や担当を変えてもらう | 人間関係・仕事内容 |
| 4. 転職する | STEP4で決めた軸に合う職場を探す | 会社全体の仕事内容や条件が合わない |
1〜3を試しても変わらないとき、または会社全体の仕事内容や条件が合わないときは、転職は「逃げ」ではなく、自分に合う環境を選び直すための前向きな選択です。社内で部署を変える方法は異動したいときの伝え方と進め方で、転職するか続けるかの判断の目安は転職したいけど迷うときの決め方で紹介しています。
- 相談や調整を試しても変わらない
- 会社全体の仕事内容や条件が合わない
- 心や体の不調が続く(まず休み、医療機関に相談したうえで)
- 入社してまだ日が浅く、慣れていないだけかもしれない
- 疲れていて、理由を考える余裕がない
- 辞めたあとにしたいことが浮かばない
すでに何度か転職している人は
短い期間で転職を繰り返していると、「次こそ失敗できない」と焦りやすくなります。そんなときこそ、次の職場を探す前にSTEP4の軸づくりに時間をかけることが、同じことを繰り返さないための手がかりになります。転職を繰り返してしまう背景と抜け出し方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

「逃げなのか」「逃げたい」と悩んでいた卒業生の例

LadyMapを運営する女性向けキャリアコーチング「LadyCarry」の卒業生にも、「逃げなのか」「とにかく逃げたい」と悩んでいたところから、自分に合う道を選んだ人がいます。インタビューで語られた内容から、3人の例を紹介します。
Sさん:「逃げか合わないか」がわからなかったところから、人の成長を応援することにやりがいを感じる自分に気づいた
製造の現場で交替勤務をしていたSさんは、「仕事がしんどいのは逃げなのか、本当に合っていないのか」すら判断がつかなかったそうです。一人で黙々と同じ作業を続けることに楽しさを感じられず、体にも負担が出ていたといいます。
受講中に人生を振り返るなかで、一人ひとりの個性を見つけて成長を応援することにやりがいを感じてきた自分に気づき、人事・採用という新しい方向へ動き出しました。Sさんの例は、理由1(仕事内容が合わない)に気づき、「大切にしたいこと」から次の方向を決めた、STEP4の考え方に近い例です。

Iさん:当たり前だと思っていたことが強みだと気づいた
精神科のクリニックで働いていたIさんは、土日祝に休めない働き方が続き、仕事とプライベートの区切りがなかったそうです。「今の仕事が辛いのは逃げなのか、それとも自分に合っていないからなのか」が、自分でもわからなかったといいます。
人生や価値観を振り返るうちに、自分では当たり前だと思っていたことが人を支える強みになると気づき、悩みを抱える人が社会への一歩を踏み出すのを支える「支援員」の道を選んで内定をつかみました。Iさんの例は、理由3(働く条件が合わない)のつらさをきっかけに振り返り、強みに気づいて次の仕事を選んだ、STEP4の考え方に近い例です。

Mさん:「とにかく逃げたい」から、自分と向き合うように
医師事務として働いていたMさんは、社会人になってから2回転職していて、「このまま転職を繰り返したら」と怖くて次の一歩を踏み出せずにいたそうです。当時は「とにかく逃げたい」という気持ちが強く、マイナスの方向しか見えなくなっていたといいます。
受講を通して「自分から逃げていたのが、向き合うようになったら居心地が良くなった」と話すMさんは、今は経理を目指して、派遣で経験を積む道を自分で選んでいます。Mさんの例は、転職を繰り返すことへの不安から、自分と向き合って次の道を選んだ例です。

一人で「逃げか合わないか」を判断しにくいときは

つらさの中にいるときほど、自分のことを客観的に見るのはむずかしいものです。卒業生の例のように、「逃げなのか、合わないのか」が自分ではわからないまま悩み続けてしまう人もいます。
LadyCarryの卒業時アンケートでは、「理想の実現のための行動が明確になった」「自分軸で判断し行動できているイメージを持つことができている」のいずれかを選んだ受講生が91.7%(242名中222名)でした。
※LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。「卒業時の状態」を問う設問で「理想の実現のための行動が明確になった」「自分軸で判断し行動できているイメージを持つことができている」のいずれかを選んだ受講生の割合
LadyCarryの無料オンラインセミナーでは、自己理解をこれからの仕事選びにつなげる考え方を紹介しています。ワークシートつきなので、セミナーのあとも自分のペースで考えを進められます。「次こそ自分に合う場所を選んで、長く働きたい」と感じている方は、まずはセミナーをのぞいてみてください。
- 画面オフ・マイクオフで参加できる:自宅から周りを気にせず、リラックスして聞けます
- 自分軸を見つける自己分析のコツ:今のモヤモヤを分けて、自分の判断基準を組み立てる考え方を学べます
- オリジナルワークシートつき:セミナーのあとも、自分のペースで考えを進められます
「やりたいことがまだ決まっていない」という段階でも大丈夫です。実際に、LadyCarryの1対1の個別相談に申し込んだ方の約43%は、まだ求人に応募もしていない“モヤモヤ段階”からのスタートでした。受講後の担当コーチへの満足度は99.6%です。
※LadyCarry 個別相談(パーソナルセッション/旧・無料カウンセリング)申込フォームより集計(2025年2月〜2026年9月/実人数4,108名)、LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。担当コーチの満足度は「5:大変満足」「4:満足」と回答した割合
よくある質問
- 逃げ癖は甘えですか?
-
甘えとは限りません。離れたい理由がまだ言葉になっていないだけのこともあります。STEP1で理由を4つに分けて書き出し、セルフチェックと照らし合わせると、「逃げ」なのか「合わない」なのかが見えやすくなります。
- 逃げてもいいのはどんなときですか?
-
心や体に不調が出ているときや、ハラスメントを受けているときは、自分を守ることを最優先にしてください。それ以外のときも、相談や調整を試して変わらなければ、離れることは前向きな選択です。
- 短い期間で辞めたら、面接でどう説明すればいいですか?
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面接では辞めた理由を聞かれることがあります。STEP1・STEP4で「なぜ合わなかったのか」「次は何を大切にしたいか」を言葉にしておくと、自分の言葉で説明しやすくなります。
- 逃げ癖を治したい・直したいです。まず何から始めればいいですか?
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まずは、最近「辞めたい」と思った場面をいくつか書き出して、4つの理由に分けてみましょう。理由がわかると、今の職場でできることと、次に選ぶときの軸が見えてきます。
まとめ

逃げ癖に悩んだときに大切なのは、自分を責めることではなく、離れたい理由を言葉にして、次に同じことを繰り返さない選び方をすることです。
逃げ癖が気になるなら、まずはSTEP1の「離れたい理由を4つに分けて書き出す」から始めてみましょう。
仕事を辞めたい気持ちの整理のしかたをもっと知りたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。

キャリアコーチ・キャリアアドバイザー。LadyCarry認定コーチ。これまでに300人以上のキャリア相談に携わる。Gallup認定ストレングスコーチの資格を保有し、強みを活かしたコーチングにも従事。20〜30代女性が「自分らしさを仕事に変える」ための支援に特化。


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