「異動の内示がショックで、頭が真っ白になった」「異動してから毎日がつらい。前の部署に戻りたいし、正直辞めたい」。そんなふうに悩んでいませんか。
異動したくないときは、何が不安なのかを分けてから、異動の前なら相談、異動した後なら期間を決めて試し、それでも合わなければ次の異動希望→転職の順に考えると、今の自分に合う一歩を落ち着いて選べます。同じ「異動がつらい」でも、仕事内容が不安な人と、通勤が変わるのがつらい人とでは、とれる行動が違うからです。
この記事では、異動を言われて悩んでいる方に向けて、異動したくないときによくある4つの不安と、異動の前と後で変わる選択肢、後悔しない選び方の4ステップ、異動先が合わないときにできることを紹介します。LadyMapを運営する女性向けキャリアコーチング「LadyCarry」の卒業生で、異動をきっかけに働き方を見直した2人の例もあわせて紹介します。
- 異動したくない気持ちは、仕事内容・人間関係・通勤や生活・キャリアの4つの不安に分けて考える
- まず不安を書き出して分け、異動の前なら上司や人事に相談、異動した後なら試す期間を決める
- それでも合わないときや前の部署に戻りたいときは、社内公募や異動希望の制度を確かめ、難しければ転職を考える

「異動をきっかけに、自分に合う仕事がわからなくなった」という方は、LadyCarryの適職診断で今の自分の傾向をのぞいてみませんか?いくつかの質問に答えるだけで、あなたの強みや価値観、働き方の傾向から、向いている仕事の方向性を整理できます。
異動したくないのはわがまま?よくある4つの不安

慣れた環境が変わるのですから、異動したくないと感じるのは自然なことで、わがままではありません。ただ、「とにかく嫌」のままだと、上司に相談するときも、自分で次を選ぶときも、何を伝えればいいのかが見えません。まずは、不安の中身を4つに分けてみましょう。
1. 仕事内容:一から覚え直すのが不安
異動すると、これまでと違う仕事を一から覚えることになります。「今まで積み上げてきたことが活かせないのでは」「また新人のようにできないことだらけになるのでは」と感じることもあるでしょう。
2. 人間関係:慣れた人と離れ、新しい人と合うかが不安
今の部署に相談できる人がいるほど、離れることは大きな不安になります。新しい部署で、上司や同僚とうまくやっていけるかがいちばん気になる人もいます。
3. 通勤や生活:勤務地や時間が変わるのがつらい
勤務地や勤務時間が変わると、通勤の時間や家での過ごし方も変わります。家族の予定や体調との兼ね合いで、生活そのものが回らなくなる心配がある人もいます。
4. キャリア:やりたい方向と違う道に進むのが不安
「この仕事を続けて、専門性を高めたかった」という人にとって、異動はキャリアが途切れるように感じられます。異動先の仕事が、自分のやりたい方向とずれていると感じると、将来への不安が大きくなります。
異動の前か、異動した後か|今の状況で選択肢が変わる

異動したくないときにとれる行動は、異動の前か、すでに異動した後かで変わります。自分がどちらに近いかを確かめましょう。
- 内示を聞いてショックで、まだ気持ちが整理できない
- 異動の理由や期間を、まだ詳しく聞いていない
- 家庭の事情や体調など、会社に伝えていない事情がある
- 異動先の仕事内容や、関わる人がわからない
- 断れるのか、会社の決まりを知らない
- 異動してから、毎日気持ちが重い
- 新しい仕事を覚えられず、自分を責めてしまう
- 新しい部署の人とうまく関われていない
- 前の部署に戻りたいと思うことが多い
| 今の状況 | 次にすること |
|---|---|
| 異動の前 | 下の4ステップのSTEP1で不安を分けたあと、STEP2で会社の決まりを確かめて上司や人事に相談する。異動が変わらないときはSTEP3へ |
| 異動した後 | 下の4ステップのSTEP1で不安を分けたあと、STEP3で試す期間を決める。異動先の上司に相談するときは、STEP2の表も使える。「異動先が合わないときにできること」の章も読む |
どちらの場合も、辞めるかどうかを今すぐ決めなくて大丈夫です。不安の中身がわかると、相談のしかたも、次の一歩も具体的になります。
異動したくないときに、後悔しない選び方4ステップ

異動したくないときは、不安を書き出し、相談できることを相談してから、試す期間を決め、それでも合わなければ次の異動希望や転職を考える順番で進めます。
STEP1:不安を書き出して、4つに分ける
内示の直後でショックが大きいときは、すぐに返事をせず、まず書き出すところから始めましょう。異動について不安に感じていることを書き出します。書き出した不安を4つに分けると、相談で伝えることや、試す期間に見ておきたいことが見えてきます。
例:通勤が長くなる/今の担当の仕事を、もっと続けて覚えたかった
例:3. 通勤や生活/4. キャリア
例:「今の担当を続けたかった」がいちばん重い(4. キャリア)
STEP2:異動は断れる?会社の決まりを確かめて、上司や人事に相談する
異動の前なら、まず就業規則で異動(配置転換)の決まりを確かめ、上司や人事に相談します。家庭の事情や体調など、会社が知らない事情がある場合は、具体的に伝えることで考慮してもらえることもあります。
異動を断れるかどうかは、会社の就業規則や雇用契約、異動の理由によって変わります。自分だけで判断せず、まずは就業規則を確かめ、人事に相談しましょう。会社との話し合いで困ったときは、総合労働相談コーナー(厚生労働省)のような公的な窓口に無料で相談することもできます。
相談するときは、「行きたくない」だけで終わらせず、STEP1で決めた不安と、どうなれば安心できるかをセットで伝えると、話が進みやすくなります。
| いちばん重い不安 | 相談で伝えること・聞くこと |
|---|---|
| 1. 仕事内容 | 引き継ぎや教わる期間、担当する範囲を聞く |
| 2. 人間関係 | 異動先で相談できる相手がいるかを聞く |
| 3. 通勤や生活 | 家庭の事情や体調を、具体的な時間や曜日で伝える |
| 4. キャリア | 異動の目的と、今の経験がどう活きるかを聞く |
相談しても異動が変わらないときは、STEP3で試す期間を決めましょう。
STEP3:受け入れるなら、試す期間と見るポイントを決める
異動を受け入れる、またはすでに異動した後なら、「いつまで試すか」と「何が変われば続けられるか」を先に決めておくと、毎日の不安に振り回されにくくなります。期間は、半年など自分で区切ってかまいません。
眠れない、食べられないなど心や体の不調が続くときは、試す期間を待たずに、休むことや医療機関への相談、職場に産業医がいれば産業医への相談を優先してください。
- 1. 仕事内容:新しい仕事を、少しずつ覚えられているか
- 2. 人間関係:相談できる人が、一人でもできたか
- 3. 通勤や生活:通勤や生活のリズムに、慣れてきたか
- 4. キャリア:異動先の仕事に、少しでも興味が持てる部分があるか
STEP1でいちばん重いと決めた不安の項目を、特に見ておきましょう。
STEP4:合わないまま辞めたいときは、次の異動希望か転職かを見分ける
決めた期間を過ぎても、いちばん重い不安が変わらないときは、次の一歩を考えます。いきなり辞めるより、まずは次の異動希望を出せるかを確かめ、それでも難しいときに転職を考える順番がおすすめです。
- 会社の仕事や人は好きで、部署の仕事だけが合わない
- 社内公募や、異動希望を出せる制度がある
- 前の部署や、やりたい仕事のある部署がはっきりしている
- 異動が多く、どの部署でも同じ不安が続きそう
- やりたい方向の仕事が、今の会社にはない
- 決めた期間を過ぎても、仕事のことで気持ちが休まらない状態が続く
「転職を考えたいとき」に当てはまるなら、社内で異動希望を出しても同じ悩みが続きやすいため、転職を考え始めてかまいません。
自分から異動を希望するときの伝え方は、「異動したいときの理由の整理と伝え方」で紹介しています。続けるか転職するかで迷うときは、「転職したいけど迷うときの決め方」も参考にしてください。
異動先が合わないときにできること

異動先が合わないと感じても、最初のうちは慣れないのが当たり前です。「自分はダメだ」と決めつける前に、慣れるための工夫と、新しい部署で見つかることにも目を向けてみましょう。入社して最初の配属が希望と違ったときの考え方は、配属ガチャで失敗したと感じたときの4ステップで紹介しています。
慣れるまでは「聞き方」と「メモ」で自分を助ける
新しい仕事を覚えるときは、わからないことをまとめて聞くと、相手も答えやすくなります。聞いたことを自分用のメモに残し、同じことを何度も聞かなくてすむようにすると、少しずつ自信がついてきます。仕事を教えてもらいにくい職場での工夫は、「仕事を教えてもらえないときの教わり方」でも紹介しています。
新しい部署で見つかる「合う・合わない」も、次の手がかりになる
異動先で「これは苦手」「これは意外と好き」と感じたことは、自分を知る手がかりになります。合わないと感じた理由を言葉にしておくと、次の異動希望や転職で、同じことをくり返しにくくなります。新しい部署になじめないときの考え方は、「職場になじめないときの原因の見分け方」も参考にしてください。
異動をきっかけに、自分に合う仕事や働き方がわからなくなったら、無料の適職診断を手がかりにしてみてください。いくつかの質問に答えるだけで、強みや価値観、働き方の傾向から、向いている仕事の方向性を整理できます。
異動をきっかけに働き方を見直した卒業生の例

異動で感じたモヤモヤは、自分が何を大切にしたいかに気づくきっかけにもなります。ここでは、LadyCarryの卒業生2人の例を紹介します。
異動先の環境にモヤモヤが重なっていたTさん
看護師のTさんは、職場の異動のあと、そこで出会った人たちと関わるなかで「自分が人生を自分で考えられていない」と気づき、自己分析を始めたそうです。その後LadyCarryを受講し、自分の価値観や才能を分析していくうちに、異動先でスタッフや患者さんとの関わりが浅くなったり、正解がなかったり、放置されたりする環境に、少しずつモヤモヤが重なっていたことにも気づけたと話しています。Tさんの不安は、4つのうち「2. 人間関係」と「1. 仕事内容」に近く、モヤモヤを言葉にしたことはSTEP1に近い動きです。
今は、前からなんとなく興味があったセラピストのような仕事の方針が見えてきて、次にしたいことを決めてから計画的に動きたいと考えているそうです。
Tさんが自分と向き合い、これからのビジョンを描くまでの話は、こちらの記事で読めます。

異動の多さに、やりがいを見失っていたYさん
商業施設のデリカ売場で働くYさんは、受講前、同じ作業のくり返しと異動の多さに、やりがいを見失っていたそうです。「自分のことだけやっていた方が楽」と思うようになり、スキルが身につかない不安や将来への焦りが募っていたといいます。Yさんの不安は、4つのうち「4. キャリア」に近い例です。
受講中の「人生分析」で、社会人になってからは「やらされている感」が強かったことに気づいたそうです。不安の中身を言葉にするSTEP1に近い動きです。そのうえで、過去に憧れていた花火師への挑戦を決意しました。自分の強みを知れたことで、今の仕事でも前向きに動けるようになったと話しています。
Yさんが一度は諦めた夢に挑戦すると決めるまでの話は、こちらの記事で読めます。

一人で決めきれないときは

異動したくない気持ちは、仕事・生活・将来が一度に揺れるので、一人で整理しきれなくても当然です。「受け入れるべきか」「辞めるべきか」と迷うときほど、誰かと一緒に整理すると、自分が大切にしたいことが見えてきます。
LadyCarry受講生の卒業時アンケートでは、91.7%が「理想の実現のための行動が明確になった」「自分軸で判断し行動できているイメージを持つことができている」のいずれかを選んでいます。
※LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。「卒業時の状態」を問う設問で「理想の実現のための行動が明確になった」「自分軸で判断し行動できているイメージを持つことができている」のいずれかを選んだ受講生の割合
コーチングでは、自分が何を大切にしたいかを一緒に整理し、次の行動につなげていきます。その入口として、LadyCarryの無料オンラインセミナーでは、自己理解をこれからの仕事選びにつなげる方法を紹介しています。異動を受け入れるか、次を選ぶかを自分で決めたい方は、まずはセミナーをのぞいてみてください。
- 画面オフ・マイクオフで参加できる:自宅から周りを気にせず、リラックスして聞けます
- 自分軸を見つける自己分析のコツ:今のモヤモヤを分けて、自分の判断基準を組み立てる考え方を学べます
- オリジナルワークシートつき:セミナーのあとも、自分のペースで考えを進められます
「やりたいことがまだ決まっていない」という段階でも大丈夫です。実際に、LadyCarryの1対1の個別相談に申し込んだ方の約43%は、まだ求人に応募もしていない“モヤモヤ段階”からのスタートでした。受講後の担当コーチへの満足度は99.6%です。
※LadyCarry 個別相談(無料カウンセリング・パーソナルセッション)申込フォームより集計(2025年2月〜2026年9月/実人数4,108名)、LadyCarry受講生 卒業時アンケート調査(2025年7月〜2026年9月/実人数242名)。担当コーチの満足度は「5:大変満足」「4:満足」と回答した割合
仕事やキャリアのモヤモヤ全体を整理したい方は、こちらの記事も確認してください。

よくある質問
- 異動したくないのはわがままですか?
-
わがままではありません。仕事内容・人間関係・通勤や生活・キャリアなど、異動には不安を感じて当然の変化が重なります。大切なのは、何が不安なのかを分けて、相談や次の行動につなげることです。
- 異動は断ることができますか?
-
断れるかどうかは、会社の就業規則や雇用契約、異動の理由によって変わります。まずは就業規則を確かめ、家庭の事情や体調など伝えるべき事情があれば、上司や人事に具体的に相談しましょう。
- 異動先が合わなくて辞めたいとき、すぐに辞めてもいいですか?
-
心や体の不調が続いているときは、まず休むことや医療機関への相談を優先してください。そうでなければ、試す期間を決めて様子を見て、それでも合わないときに次の異動希望や転職を考える順番がおすすめです。
- 異動が多い会社で、このまま働き続けるか迷います。
-
異動のたびに覚えたことや「何が合って、何が合わなかったか」を書き出しておくと、どの部署でも使える強みと、自分に合う仕事の条件が見えてきます。その条件が今の会社で満たせるかを考え、難しければ転職も選択肢に入れましょう。
まとめ:異動したくないときは、不安を分けてから次を選ぼう

異動したくないときは、不安の中身を分けてから、異動の前なら相談、異動した後なら試す期間を決め、それでも合わなければ次の異動希望→転職の順に考えましょう。
- 異動したくない気持ちは、仕事内容・人間関係・通勤や生活・キャリアの4つの不安に分ける
- 異動の前なら、会社の決まりを確かめて上司や人事に相談する
- 異動した後なら、試す期間と見るポイントを決める
- それでも合わないときや前の部署に戻りたいときは、社内公募や異動希望の制度を確かめ、難しければ転職を考える
異動は、思いがけず自分の働き方を見直すきっかけにもなります。まずは、異動について不安なことを書き出すところから始めてみましょう。何がストレスかを分けて仕事を選ぶ考え方は、「ストレスの少ない仕事の選び方」でも紹介しています。
キャリアコーチ・キャリアアドバイザー。LadyCarry認定コーチ。これまでに300人以上のキャリア相談に携わる。Gallup認定ストレングスコーチの資格を保有し、強みを活かしたコーチングにも従事。20〜30代女性が「自分らしさを仕事に変える」ための支援に特化。


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