「今の仕事を続けても、この先が見えない」「一度、まったく違う仕事に挑戦してみたい」。そんなふうに、キャリアチェンジを考えている女性は少なくありません。一方で、「未経験で本当にやっていけるのか」と不安で、一歩が踏み出せないこともあります。
キャリアチェンジは、これまでの経験から「次の仕事に持っていける強み」を見つけ、新しい仕事で足りないことを小さく試しながら補っていくと、未経験でも後悔しにくくなります。キャリアチェンジとは、職種や働き方など、これまでとは違う方向へキャリアを変えることです。
この記事では、キャリアチェンジと転職・異動の違い、メリットと注意点、キャリアチェンジを考えたほうがいいかのセルフチェック、後悔しない進め方5ステップ、LadyCarry卒業生の例を紹介します。
- キャリアチェンジは「職種」「業界」「働き方」のどれかを変えること。会社を辞めずに、社内の異動でできる場合もある
- つらさの原因が「仕事の中身」ならキャリアチェンジ、「職場環境」なら異動や同じ職種での転職から考える
- これまでの経験から持っていける強みを見つけ、気になる仕事を小さく試してから応募すると、「思っていたのと違った」を減らせる

「キャリアチェンジしたいけれど、どんな仕事が向いているのかわからない」と感じている方は、まずLadyCarryの適職診断で今の自分の傾向をのぞいてみませんか?
いくつかの質問に答えるだけで、あなたの強みや価値観、働き方の傾向から、向いている仕事の方向性を整理できます。次の仕事の候補を考える材料として活用してみてください。
キャリアチェンジとは?転職・異動との違いと3つの形

キャリアチェンジとは、職種や働き方など、これまでとは違う方向へキャリアを変えることです。会社を変える「転職」とは、変えるものが違います。
キャリアチェンジと転職・異動の違い
| 言葉 | 何を変える? |
|---|---|
| 転職 | 働く会社を変える。同じ職種のまま会社を変える場合も含む |
| 異動 | 同じ会社の中で、部署や担当を変える |
| キャリアチェンジ | 職種・業界・働き方など、キャリアの方向を変える。転職でも異動でも実現できる |
たとえば、販売職から事務職へ転職するのも、同じ会社の中で営業から人事へ異動するのも、どちらもキャリアチェンジです。会社を辞めずに仕事を変えたい方は、異動したいときの伝え方と社内公募の進め方も参考にしてください。
キャリアチェンジの3つの形
| キャリアチェンジの形 | 例 |
|---|---|
| 1|職種を変える | 販売職から事務職へ、接客業から人事へなど、仕事の内容そのものを変える |
| 2|業界を変える | 同じ事務職のまま、医療業界からIT業界へ移るなど、働く業界を変える |
| 3|働き方を変える | 正社員から派遣やフリーランスへ、会社員をしながら副業を始めるなど、働き方を変える |
業界や働き方だけを変える場合は、今の仕事の経験をそのまま活かしやすく、進め方は同じ職種での転職に近くなります。この記事では、未経験の仕事に挑戦する人が迷いやすい「1|職種を変える」を中心に、進め方を紹介します。
キャリアチェンジのメリットと、挑戦する前に知っておきたい注意点

キャリアチェンジは、自分に合う仕事に近づけるチャンスがある一方で、未経験ならではの大変さもあります。両方を知ったうえで決めましょう。
- 仕事の中身が自分に合えば、毎日のモヤモヤが減りやすい
- これまでの経験と新しい仕事を組み合わせて、自分ならではの強みにできる
- 新しいことを覚える楽しさや、成長している実感を持ちやすい
- 一から覚えることが多く、慣れるまで大変なことがある
- 経験者を優遇する求人が多い職種では、応募できる求人が限られることがある
- 会社や職種によっては、年収が一時的に下がることもある
注意点は、準備である程度減らせます。年収や条件のどこまでなら受け入れられるかを先に決めておくと、応募先を選ぶときに迷いにくくなります。転職で後悔したくない方は、転職に失敗した・後悔していると感じたときの原因も読んでおくと、つまずきやすいポイントがわかります。
キャリアチェンジを考えたほうがいい?3タイプのセルフチェック

今のつらさの原因が「仕事の中身」にあるなら、キャリアチェンジを考える価値があります。原因が職場の環境にある場合は、職種を変えなくても解決できることがあります。当てはまる項目が多いタイプを確かめてみましょう。
タイプA|仕事の中身が合わない
- 職場が変わっても、今の仕事内容を続けたいとは思えない
- 仕事で求められることと、自分の得意なことがずれていると感じる
- ほかの職種の仕事内容を見ると、興味がわく
タイプB|職場の環境や人間関係がつらい
- 仕事内容は嫌いではないが、上司や同僚との関係がつらい
- 残業や休みの少なさなど、働く条件に不満がある
- 別の職場なら、同じ仕事でも続けられそうだと思う
タイプC|やりたい仕事がまだわからない
- 今の仕事を変えたい気持ちはあるが、次に何をしたいかはわからない
- 気になる職種があっても、自分に向いているかわからない
- 自分の強みを聞かれても、すぐに答えられない
当てはまったタイプ別、次にすること
| 当てはまったタイプ | 次にすること・読むところ |
|---|---|
| タイプA|仕事の中身が合わない | 次の章の5ステップをSTEP1から進め、持っていける強みと気になる職種を書き出す |
| タイプB|職場の環境や人間関係がつらい | 職種を変えるキャリアチェンジより先に、異動や、同じ職種のまま環境の合う職場への転職を考える。転職の軸の決め方で、次の職場に求める条件を整理する |
| タイプC|やりたい仕事がまだわからない | 次の章の5ステップのSTEP1・STEP2で自分を振り返ることから始める。向いてる仕事がわからないときの見つけ方も参考にする。一人で振り返るのが難しいときは、LadyCarryの無料オンラインセミナーで自己分析の考え方を知るのも1つの方法 |
タイプAとタイプBの両方に当てはまる場合は、いちばんつらいことがどちらにあるかを書き出してから決めましょう。職場の環境だけを理由に職種まで変えると、次の仕事でも同じことで悩む場合があります。
タイプCのように「次にやりたい仕事がまだわからない」ときは、LadyCarryの無料の適職診断で、強みや価値観、働き方の傾向から向いている仕事の方向性を確かめてみてください。気になる職種の候補を出す手がかりになります。
後悔しないキャリアチェンジの進め方5ステップ

キャリアチェンジは、「合わないこと」を書き出し、持っていける強みを見つけ、気になる仕事を調べて小さく試してから応募する、という順番で進めると後悔しにくくなります。
今の仕事でつらいことだけでなく、楽しかったこと、ほめられたことも書き出します。「合わないこと」は次の仕事で避けたいこと、「好きだったこと」は次の仕事でも残したいことの手がかりになります。
職種が変わっても使える強みを見つけましょう。厚生労働省のポータブルスキル見える化ツールの活用教材では、業種や職種が変わっても通用する持ち出し可能な能力を「ポータブルスキル」と呼び、「仕事のし方」と「人との関わり方」に分けて整理しています。
自分では当たり前だと思っていることや、欠点だと思っていることが、強みになっている場合もあります。強みの見つけ方は自分の強みがわからないときの対処法でも紹介しています。
気になる職種を3つほど選び、仕事内容、1日の流れ、未経験から入る人が多い入り口(アシスタント職や派遣など)を調べます。STEP2の強みが活かせそうか、STEP1の「合わないこと」が含まれていないかを照らし合わせましょう。
本を読む、講座を受ける、副業で小さな仕事を受ける、今の職場でその仕事に近い役割を引き受けるなど、小さく試してみます。実際にやってみると、向いているかどうかが具体的にわかります。
Webの仕事なら作品をつくる、SNSの仕事なら自分のアカウントを運用して反応を記録するなど、面接で話せる形に残しておくと、未経験でも「何をしてきたか」を伝えやすくなります。
応募先は、STEP2の強みが活かせて、足りないことを入社後に学べる環境かどうかで選びます。応募書類や面接では、これまでの経験と新しい仕事のつながりを、自分の言葉で伝えられるようにしておきましょう。
「未経験歓迎」の求人は、入社後の研修や、仕事を教えてくれる人がいるかも確かめます。結婚や出産など、これからの暮らしの変化も考えて、在宅勤務や時短勤務など続けやすい働き方ができるかも見ておくと安心です。
前の経験と、持っていける強みの例
前の仕事の経験と、次の仕事に持っていける強み、活かしやすい仕事の例をまとめました。あくまで一例なので、自分の経験に置きかえて考えてみてください。
| 前の仕事の経験 | 持っていける強み | 活かしやすい仕事の例 |
|---|---|---|
| 接客・販売 | 相手の気持ちをくみ取る、わかりやすく説明する | 人事・採用、カスタマーサポート、営業事務 |
| 事務 | 正確に処理する、段取りを組む | 経理、人事労務、総務 |
| 製造・工場 | 手順を守る、ミスに気づいて改善する | 品質管理、生産管理の事務、データ入力 |
| 医療・歯科の受付や助手 | 細かな確認、相手を気づかう対応 | 一般事務、医療事務、カスタマーサポート |
| 保育・教育 | 一人ひとりに合わせて教える、成長を見守る | 人事・研修、カスタマーサクセス |
状況別、まずすることとその次にすること
今の状況によって、最初にすることは変わります。次の順番で考えてみましょう。
| 今の状況 | まずすること → だめなら次にすること |
|---|---|
| 社内に挑戦したい職種がある | まず異動や社内公募で挑戦する → 叶わなければ、その職種で未経験を受け入れている会社への転職を考える |
| 挑戦したい職種が決まっている | まず勉強や副業で小さく試す → 合いそうなら応募する。合わなければSTEP3に戻って別の候補を調べる |
| 挑戦したい職種がまだない | まずSTEP1・STEP2で自分を振り返る → 候補が出なければ、適職診断や相談の場を使って候補を広げる |
| 年収や条件を下げたくない | まず今の仕事を続けながら学ぶ・副業で実績をつくる → 実績ができてから応募する |
【体験談】未経験の仕事へキャリアチェンジした卒業生

ここからは、LadyMapを運営する女性向けキャリアコーチング「LadyCarry」の卒業生2人の例を紹介します。2人とも、これまでの経験を振り返って持っていける強みを見つけ、転職で未経験の仕事へキャリアチェンジしました。社内の異動で、営業から管理部門へ仕事を変えた卒業生の例は、異動したいときの進め方と卒業生の例で紹介しています。
携帯ショップで働いていたKさん|「人に教えるやりがい」を活かして人事へ
- 数字のための接客や理不尽なクレームにストレスがたまり、転職活動を3回始めては途中であきらめていた
- 欠点だと思っていた部分を強みと捉え直し、大学生の採用を担う人事へのキャリアチェンジ(転職)が決まった
携帯ショップで接客販売をしていたKさんは、人と話すこと自体は好きでした。ただ、数字のための接客や理不尽なクレームにストレスがたまり、過去に3回、転職活動を始めては途中であきらめていたそうです。次に何をやりたいかがはっきりしないまま応募していたため、面接でも話す内容が薄くなってしまったといいます。
LadyCarryの受講で強みを分析し、適職を知る回で人事や広報も自分の選択肢になると気づきました。前職でも、後輩に教えたり新しく入ってきた人に関わったりすることが、いちばんのやりがいだったそうです。
前職のときも、人と関わることは好きで得意な部分でした。なかでも、後輩に教えたり、新しく入ってきた子に関わったりすることが、自分の中ではいちばんのやりがいになっていたんです。次の職場では人事として大学生の採用を任せていただけるので、そこには自分の気持ちが大きく向くんじゃないかと思っています。
「次にやりたいことがわからないまま転職活動をして、うまくいかなかった」という方は、Kさんが人事への道を選ぶまでのインタビューも読んでみてください。

美容部員だったSさん|小さく試しながら、未経験で広告運用のマーケターへ
- 目標にしていた社内資格に合格したあと、「やり切ってしまった」と感じ、この先何を目指せばいいかわからなくなっていた
- 自己分析でマーケティングの道を見つけ、未経験から広告運用のマーケターへの転職を実現した
化粧品ブランドの美容部員として百貨店の売り場に立っていたSさんは、目標にしていた社内資格に合格したあと、「この先、何を目指せばいいんだろう」と迷うようになりました。
LadyCarryの適職リサーチでは、英語を使う仕事とマーケティングで迷っていましたが、実際に調べるうちに、マーケティングのほうが向いているのではと考えるようになったそうです。転職活動と並行して、自分のInstagramアカウントの運用も始め、投稿したものを自分で分析していました。
マーケティングは「何でこうなるのか?」を考えたり、常に情報をアップデートしたりできる環境だと感じたんです。目標を持って、自分の成長を実感しやすい仕事だと思えたことが、いちばんの決め手です。
目標を叶えたあとに次の道が見えなくなっている方は、Sさんがマーケターの道を見つけるまでのインタビューも読んでみてください。

キャリアチェンジの方向を一人で決めにくいときは

キャリアチェンジでいちばん難しいのは、「自分は何を持っていけるのか」を言葉にすることです。KさんもSさんも、自分の経験や価値観を振り返ったことで、それまで選択肢になかった仕事が見えてきました。
LadyCarryでは、自分を知ることをこれからの選択につなげる考え方を学べる無料オンラインセミナーを開いています。自分の強みや価値観を整理して、キャリアチェンジするか、今の仕事を続けるかを考えるヒントが得られます。画面オフ・マイクオフで聞くだけでも参加できるので、気軽にのぞいてみてください。
- 画面オフ・マイクオフで参加できる:自宅から周りを気にせず、リラックスして聞けます
- 自分軸を見つける自己分析のコツ:今のモヤモヤを分けて、自分の判断基準を組み立てる考え方を学べます
- オリジナルワークシートつき:セミナーのあとも、自分のペースで考えを進められます
キャリアチェンジだけでなく、今の仕事を続ける・副業を始めるなど、働き方の選択肢を広く比べたい方は、こちらの記事も確認してください。

まとめ|キャリアチェンジは、持っていける強みから始めよう

キャリアチェンジは、これまでの経験から持っていける強みを見つけ、気になる仕事を小さく試してから応募すると、未経験でも後悔しにくくなります。
今のつらさの原因が仕事の中身にあるならキャリアチェンジを、職場の環境にあるなら異動や同じ職種での転職を考えるのが近道です。キャリアチェンジしたい気持ちは、自分に合う仕事に近づこうとしているサインです。まずは今の仕事の「合わないこと」と「好きだったこと」を書き出すところから始めてみましょう。
「自分には持っていけるスキルがない」と感じて転職に踏み出せない方は、20代からのキャリアで後悔しないコツをまとめたこちらの記事も確認してください。

キャリアチェンジについてのよくある質問
- 30代からでもキャリアチェンジはできますか?
-
できます。年齢が上がるほど、これまでの経験と新しい仕事のつながりを説明できることが大切になるので、持っていける強みを言葉にしておきましょう。いきなり転職するのが不安な場合は、今の仕事を続けながら学ぶ、副業で試すなど、小さく始める方法もあります。
- キャリアチェンジに資格は必要ですか?
-
職種によって違います。資格がないと働けない仕事もあれば、資格より実務の経験や学ぶ姿勢が見られる仕事もあります。気になる仕事の求人を見て、応募条件を確かめてから考えましょう。
- キャリアチェンジすると、年収は下がりますか?
-
会社や職種によっては、一時的に下がることもあります。応募する前に、年収や条件のどこまでなら受け入れられるかを決めておくと、後悔しにくくなります。
- キャリアチェンジしたいのは、今の仕事から逃げているだけでしょうか?
-
つらさの原因が仕事の中身にあるなら、逃げではなく、自分に合う仕事を選び直すことです。原因が職場の環境にある場合は、職種を変えなくても解決できることがあるので、まずセルフチェックで原因を確かめてみましょう。
キャリアコーチ・キャリアアドバイザー。LadyCarry認定コーチ。これまでに300人以上のキャリア相談に携わる。Gallup認定ストレングスコーチの資格を保有し、強みを活かしたコーチングにも従事。20〜30代女性が「自分らしさを仕事に変える」ための支援に特化。


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